ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

問題解決のためのロジカルシンキングを学ぶためのブログです。

「ロジカルシンキングを教えるなら論理学はちゃんとわかっていて当然だよね」

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「ロジカルシンキングを教えるなら論理学はちゃんとわかっていて当然だよね」

そんな思いがふと過ったのは、今年の初夏のことでした。

 
今年の春の一番のイベントは、自分がコツコツとブログで書き綴ってきた「論理的思考」というテーマについて、書籍化の話がまとまったこと。それはそれは非常に嬉しいことでしたが、反面「自分にそんな大役が務まるのだろうか」というちょっと自信なさげな気持ちがあったことも事実です。

 
確かに、2012年に電通に入社してから10年弱、「思考法」というものに誰よりも拘って仕事をしてきたことには絶対の自負があります。目の前の課題を解決すること以上に、「どう考えれば◯◯先輩のようなすごいアイデアが出せるのだろう」ということ、つまり、考えるプロセスや視点の持ち方の方にずっと関心がありました。社内にはスタープランナーと言われる人がゴロゴロといて、自分には到底思い付かないような企画をどんどんと決めていく。「いつかは自分もああいう人になりたい」と憧れるような人ばかりの環境で社会人経験をスタートしました。


当時は足繁く本屋に通い、思考法や発想法の本を片っぱしから読み漁っていました。2013年3月に出版された『発想の技術』(電通 樋口景一著)という本は当時の自分には非常に大きなインパクトで、同じ社内にこんなにすごい人がいるのかと全身の血が逆流するような衝撃を受けたことをいまでも思い出します。自分には想像もつかないような圧倒的な仕事をする人は一体何が違うのか、文字通りボロボロになるまで何度も何度も繰り返し読み込んでいました。


その他、古典中の古典『アイデアのつくり方』(ジェームス・ヤング著)『ひとつ上のアイディア。』(眞木準 著)『コピーのぜんぶ―仲畑貴志全コピー集』(仲畑貴志 著)『糸井重里の万流コピー塾』(糸井重里 著)といった企画関係の本(コピーライターを目指していた時期があり、コピーライティングの本が多めでした)を連日読み込み、いわゆる「写経」という名作コピーをひたすら手書きで書き出す作業もよくやっていました。


電通のプランナーという仕事柄、会社の実務に直結することを思うとどうしてもアイデア発想や企画の本が中心になるのですが、就活生の時には外資系コンサルティングファームに憧れていたこともあり、ロジカルシンキングの本も好きでした。『問題解決プロフェッショナル―思考と技術』(齋藤嘉則 著)はコンサルタントを志す人間であればほぼ全員読んでいるはずですし、『企業参謀』(大前研一 著)もビジネスの感覚がまったくない学生の頃に苦労しながら読み込んだことは記憶に新しいです。


学ぶこと自体が好きな人間なので、基本的にはやや(だいぶ?)頭でっかちになりながら、様々な考え方の知識をつけていきました。学んだことはすぐに使いたくなるので、あまり関係ないと思いつつも目の前の仕事を前日に本で読んだやり方に当てはめてみたり(そして失敗して痛い目を見たり)しながら、「考え方を学び、自分のものにする」という経験を必死に体感の中に落とし込んでいました。


さて。


思考法に関心を持つようになったのは、大学三回生に就職活動を始めたときから。そこから10年以上の月日が経ちます。今や電通も退職し、プランナーではなくコンサルタントが自分の職業になりました。いろいろな体験をする中、たくさん学んできた思考法の中で最も自分の身を助けたのが「論理的思考」というコンセプトでした。文字通り、論理的な情報展開によって思考を深める方法論。自分のような凡人にもでき、かなりの再現性をもって絶大な効果を発揮してくれるのが最大の魅力です。


コンサルタントとは、経営者やマネージャーの意思決定に影響を与えることで、経営に狙った変化をもたらす仕事。売上・利益を増やす、プロジェクトを納期通りに完了させる、部門の生産性を改善する、新規事業を立ち上げる、新市場へのサービス導入を成功させるなど、事業の問題解決にコミットし、その実現をサポートする仕事です。20代のケツの青いうちからそんな仕事ができたのも、まさに「論理的思考」の技術あってこそ。誰よりも自分がその絶大なパワーを知っているので、それを世の中の多くの人にもっと伝えたい。その思いで始めたのがこのブログです。文章を書くことは決して得意ではありませんが、コツコツと時間を作って書き溜めた内容が、自分が信じる「論理的思考」というテーマをもっと世の中に広めるためのきっかけを作ってくれましたので、この機会に多くの人に愛される本を世に出したいと思っています。


ここで、冒頭の言葉に戻ります。


「ロジカルシンキングを教えるなら論理学はちゃんとわかっていて当然だよね」


以上で語ってきたように自分の中には最低限の知識と実務経験があると自負していますが、一方で「論理」ということをちゃんと学んでいないという負い目があります。「論理的に考える」ということを人に教えるのに、そもそも自分が「論理」という概念のことをよくわかっていないのでは話になりません。もちろん、「論理的に考える」ということの実践的体感や方法論の体系には自信がありますが、それを本当の意味で世の中に説明するにはきちんとしたアカデミックな議論への理解が前提として必要だと思うようになりました。少なくとも自分の名前で書店に本を出すならそれくらいわかっていて当然出ないとおかしい。私にはそう思えました。


そこで最近は、YouTubeで京都大学の論理学の授業を視聴しています。京都大学で教鞭を執る矢田部先生(ytb (@ytb_at_twt) | Twitter)と大西先生(大西琢朗 (@takuro_onishi) | Twitter)をTwitterでフォローし、お二方がアップロードしているYouTubeの講義動画で勉強しています。お二方とも非常に学生に親身で説明の上手な方々で、自分のような門外漢にも理解しやすい内容です。母校の雰囲気をなんとなく感じている気になれるのも、自分としてはモチベーションになっています。

■YouTube
矢田部先生:Kyoto Logic - YouTube
大西先生:Takuro Onishi - YouTube
■Blog
大西先生:論理学FAQのブログ

講義の内容で理解の土台を作りながら、気になった本を読み進めています。様相論理や可能世界論というコンセプトを理解したいという思いで手にとったのは『名指しと必然性』(ソール・A・クリプキ 著)。私たちの認識する世界が「名前(名付け)」によってどのように生み出されているのか、非常に興味深い内容で世界の見え方が変わります。大学受験勉強のノリで読めるのは『総合的研究 論理学で学ぶ数学』(長岡 亮介 著)。自分が大学受験のときに出会いたかった…と思いながら読んでいました。


おぼろげに「論理学」という世界が感じられる様になってきました。自分がコンサルティングの実務で扱っている論理とは見え方は異なりますが、一定のルールに沿って情報処理を施して結論を見出すところ、そのルール自体を批判的に検証しながらよりよい体系を探究するところなどは、実務の感覚と非常に近いと感じています。


自分の今後の探究課題は、「論理」のルールをオントロジー的な概念の階層性(抽象度)と変化の規則性(因果性)に依拠し、アカデミックな議論にも耐えうる実践の体系として作り上げること。問題解決のコンサルティングはこの抽象度と因果性の2つの基礎的な原理にそって事象を分析し、矛盾なく説明できることを思考していきます。これがまさに「論理的思考」と自分が呼んでいる内容の中心的なコンセプトですが、まだまだ体感以上の裏付けのない着想ですので、更に論理学を学びながら整合的な体系にしていきたいと考えています(将来的には大学院の研究にしていきたい)。


ビジネスの現場で通用する実践の体系でありながら、しっかりとアカデミックな議論に耐えうるもの。それがどんなものなのか想像もつきませんが、30代の自分が10年かけて取り組むテーマだと思っていますので、その過程をこのブログでも発信していきたいと思っています。まずは一冊本を書き上げることが最優先ですが、しっかりとその先を見据えて創り上げていきます。
 

おわりに

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このブログでは「論理的思考」という切り口から、本質的な思考力を育むための情報発信を行っています。


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