ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

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これからは4つの生き方を自分で選ぶ時代に│論理的思考の必要性

SNSを見ていると、「日本にもいろいろな生き方をしている人がいるんだなー」と思うことが増えてきました。私の同世代の知人は、一部起業や独立から大卒後のキャリアを始めた人もいましたが、ほとんどの人はファーストキャリアを会社員でスタートしています。私のように「いずれは辞める」と決めていた人も少なくとも私の周りでは少数派で、「会社を辞める」というのはどこかネガティブな印象すらありました。
 
 
しかし、令和の時代にはそんな雰囲気はほとんどないですね。むしろ、自分の生き方を主体的に選んでいないことのほうが、「流れで選んで来たのかなー」「後から苦労しないかなー」と思えてしまうことすら。
 
 
そんな雰囲気を感じながら、「じゃあ、自分の生き方を選ぶってどういうこと?」と疑問を投げかけたくなる人も少なくないであろうと思います。今回の記事では、一つの考え方として「これからは4つの生き方から自分に合うものを選んでいく時代だよー」ということを。私見を中心に考察したいと思います。
 
 

 
 
 

これからの時代の4つの生き方

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4つの生き方の全体像

言われて見れば非常に当たり前のことですが、収入の稼ぎ方という観点からすれば次の4つに分類することができます。
 

これからの時代の4つの生き方
◆「仕事」軸
仕事を「創る側」と「貰う側」に分かれる
 
◆「責任」軸
責任の主体が「自分(独立)」か「会社(就職)」かに分かれる

 
この2軸で分類すると…
 

①仕事を創る×独立
  起業家・経営者
②仕事を貰う×独立
  フリーランス
③仕事を創る×就職
  会社員タイプ1
④仕事を貰う×就職
  会社員タイプ2
「就職」は「会社員」というひとくくりに思えますが、社内でも、新たな仕事の創造を積極的に進める「会社員タイプ1」与えられた仕事を専門性によってこなしていく「会社員タイプ2」に実態として分かれています。会社の規模が大きければ大きいほど、タイプ1とタイプ2の分業は明確になります。

 
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マトリクスに整理すると上記のような感じです。
 
 

世の中の前提が変化した

こうやって整理すると新しいものに見えなくもありませんが、内容自体は新しいものではなさそうです。
 
 
しかし、「社会の変化が早くなった」と言わて久しくはありますが、そのペースは落ちることを知らず、しばらくはこのまま社会が変化するペースは加速し続けることでしょう。そうなると「変化しない」ということ自体が難しくなります。生活はどんどん変わっていきますが、自分の意識を変えようとしないと、つい「働き方・稼ぎ方」は古い考え方のままになりがちです。
 
 
確かに、収入を得るというのは生活の根幹であり、転職や起業など大きな変化によるリスクを取りたくない人も少なくないと思います。しかし、社会のほうが変わって当たり前になってくると、社会>産業>仕事>求められる人財という順番で、私たちの仕事や仕事に求められる人財像も変わってきます。


急に明日から仕事がなくなるということは少ないでしょうが、同じ職場でも新たな知識やスキルを身につけることが必要になるなど、変化が要求されるはず。すると、新たなことを学べない、やりたくないなど、「変われないことのリスク」が大きくなっています
 
 
また、終身雇用が成立しないことが公に宣言された今の時代では、会社員以外の働き方が一般的な選択肢になってきています。会社を若くして退職し、フリーランスとして働く人も年々増え続け、また、大学や高校の在学中から起業する人も決して珍しくありませんし、そのハードルは下がり続ける一方。
 
 
そうなると、「学校を卒業したら会社員になる」という生き方がもはや社会の前提ではなくなっています。裏を返せば、自分の稼ぎ方を「意識的に選ぶ」ということが、可能ですし、求められている時代でもあると言えそうです。「意識的に選ぶ」ことをしないと、自分の知らないところで大きな損や選択ミスをしている可能性があります。
 
 
だからこそ、より積極的には「自分にあった生き方を選べる時代」とも言えます。いろいろな選択肢がある。あとは、自分が本当に望む生き方がどれかを選ぶこと。そして、そのためにはそれぞれの生き方の「仕組みを知る」ことが大前提になってきます。
 
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これからの時代に求められる視点とスキル

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生き方は選べるし変えられる

では、まずはそれぞれの生き方の仕組みについて、考えてみましょう。
 
 
紹介した4つの生き方は、2つの軸で整理されています。従って、2つの軸を同時に反対側に行くよりは、1つの軸に絞って反対側に移るほうがずっと簡単です。つまり、自分の生き方を変えたいと思った場合、図の上で隣接する2つのマスのどちらかに移るのが現実的です。
 
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もし、「会社員タイプ2」の人が「起業家・経営者」を目指すのであれば、途中のキャリアとして「フリーランス」か「会社員タイプ1」を踏んでおくことをおすすめします。
 
 
生き方は4種類ありいずれも選択可能な世の中ですが、現在学生の方なら「ファーストキャリアをどこにするか?」は自由ですが、現在社会人の方は「いまいるところがどこで、そこからリスクが低く移れるのはどこか?」と考えるのが正しい戦略な気がしています。
 
 
ちなみに、具体的に「大企業」という選択肢も候補にある方にはこちらの記事もおすすめです。

blog.uwanokikaku.xyz
 
 

【軸別】求められる4つのスキル

4つの生き方を移動する上では、それぞれの生き方で必要なスキルを理解しておくことが重要です。なぜなら、それによって自分の適性の有無がある程度判断できるからです。
 
 
そこであくまで私見ですが、それぞれの軸ごとに求められるスキルを整理してみました。
 
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「仕事を創る」人に求められるのは、広い意味での「考える力」です。もちろん行動力も重要ですが、自分がコントロールするチームや組織の規模が大きくなればなるほど、自分の行動が影響する割合が狭くなります。
 
 
組織や事業をうまくリードするためにも、現状をしっかりと分析し、今後可能性がある領域を的確に攻めるリーダーシップが必要です。組織の誰よりも考え、誰よりも筋の良い結論を論理的に見つけることが最も重要なスキルです。
 
 
対する「仕事を貰う」人は、その道の専門家、「プロとしての安定性」が求められます。特定のテーマであれば、一定以上の水準で、決められた納期を守って仕事ができる。この条件を遵守できる確率が高ければ高いほど信頼を獲得し、「よりよい仕事を貰う」ということにつながっていきます。
 
 
次に「独立する」という生き方では「判断力・意思決定力」が最も重要だと思っています。あらゆる選択には正解も不正解もなく、また未来の結果は不確実であるところで、自分と関係者みんなの未来を一身に担う重い責任。より合理的な判断を心がけ、誰もがわかる明確な意思決定をし続けるのは一つのスキルです。
 
 
対する「就職する」では、「コミュニケーション力」が重要なのは言うまでもありません。1つの組織体のメンバーであり、自分自身ではなく会社の看板・ブランドで仕事をするためには、チーム全体のパフォーマンスを高めることが至上命題。組織内部はもとより、外部も含めてコミュニケーションを高いレベルで円滑に回す能力が必要です。
 
 

4つのスキルを鍛えるには

この様に分析すると、自分の生き方の可能性を拡げるためには、移動したい領域に必要なスキルを意識的に鍛える必要があります。現在「会社員タイプ2」の方が「フリーランス」に移動したいのであれば、「判断力・意思決定力」を鍛える。「フリーランス」の方が「起業家・経営者」になりたいのであれば、「考える力」を鍛える。
 
 
日本では多くの方が「会社員タイプ2」にいることを思えば、「考える力」や「判断力・意思決定力」が今後必要になる人は多いはず。この2つに限らず、上記4つのスキルに共通して必要になるのが「論理的思考」というベーススキルです。


一定の筋道に沿って考えを進める力は「考える力」そのものですが、多くの人が納得できる決定をする「判断力・意思決定力」も、相手の要望や納期に狙いを定めて限られた自分のリソースを配分する「安定性」も、相手の立場に合わせて情報を整理してやり取りする「コミュニケーション力」も、すべてが論理的思考から派生します。
 
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論理的思考がすべてのベーススキルであるのは、「論理」というものが複数のものを一定のルールで結びつけることから来ています。現在と未来、自分と他人、理想と現実を結びつけて実現していくための考え方が、論理的思考です。ぜひ、以下のまとめ記事も参照しながら、自分に必要な考え方は何だろうかと探してみてください。
 
【図解】論理的思考とは何か│論理の型でロジカルシンキングの実践法を紹介 - ウワノキカクのキカクメモ│論理的思考のトレーニング