ウワノキカクのキカクメモ│論理的思考のトレーニング

論理的思考をはじめとした思考力向上のためのノウハウブログです。

思考の抽象度を上げ、本質を捉える4つのコツ│抽象化能力・本質思考力の鍛え方

本質を見抜ける人になりたい!

というのは誰もが憧れるところであります。


同じものを見ても全く感想や学びの質が違う人というのは、抽象的・本質的な思考力が高い人です。


そこで今回は、コンサルティングの実務で本質思考を教えながらクライアントの事業利益を生み続けている経験から

・思考の抽象度を上げ、上手に本質を捉えるためにはどうすればいいか?

をご紹介します。

思考の抽象度を上げ、本質を捉える4つのコツ

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本質を捉える抽象的な思考能力を身につけるには?

本質的な意見が言える人は格好良く見えますし、仕事のパフォーマンスが非常に高い人が多いのも事実。

自分もそんな人になれたらな…

という気持ちを抱いたことはありませんか?


結論から言えば、本質を捉える思考には具体的なやり方・思考のプロセスがあります。今回は、その本質的な思考法を実践するための4つのコツをご紹介します。

思考の抽象度を上げ、本質を捉える4つのコツ

  1. 理由を考える
  2. 矛盾や対立に目を向ける
  3. 科学的な知識を学ぶ
  4. 「本質的理由」を考える

以下、1つずつ解説します。

1.理由を考える

1つ目のコツは理由を考えるです。この様に言われると

「理由」ってそう言えば何だろう?

と思うかも知れません。

「理由」とは

  • 物事がそうなった、また物事をそのように判断した根拠(デジタル大辞泉より)
  • 実践的には、物事の目的・前提のうち、相手が認識していない要素が理由となる

例えば、「授業中に騒いでいた生徒を先生が叱った」という出来事の理由の説明は

▼目的
・真剣に勉強している他の生徒の集中を守る
・自分が他人に迷惑をかけていると自覚させる
 
▼前提
・他の生徒はみな静かに自習していた
・「次にうるさくしたら先生は怒るからね」と宣言していた

目的・前提からそれぞれ2つずつ、合計4つの要素を例示しましたが

なぜ先生は騒いでいた生徒を叱ったのですか?

と理由を問う質問があった場合、どれを答えても「理由」になります


ただし、相手が既に知っていることを答えるのは理由になりません。たとえば、実際にその教室に居合わせた人に理由を説明する場合は

・真剣に勉強している他の生徒の集中を守る【目的】
 
・他の生徒はみな静かに自習していた【前提】

この2つは見たらわかることですので、残りの2つの要素を伝えなければコミュニケーションは成立しません。つまり、「理由を考える」というのは

相手は何を既に知っているか?

を想像することが必須です。理由の説明が上手な人は、相手の立場に立ち、相手が知らない情報に絞って説明することが出来ます。これが、自分と相手の頭の中の違いを想定するメタ認知の働きです。

相手の立場に立って「理由」を考える

を実践することによって、思考を抽象化し、メタ認知力を高めることで、本質的な理解に近づいていくことが出来ます。

2.矛盾や対立に目を向ける

思考の抽象度を上げ、本質を捉えるための2つ目のコツは矛盾や対立に目を向けるです。例えば

・直感か、論理か
・量か、質か

といった二項対立による議論は世の中に溢れています。こうした議論はどちらか一方に正解があるのではなく、対立の中に第三の要素が隠れており、それが本質であるということがほとんどです。

二項対立や矛盾をみつけたら、本質を考えてみよう!

というのが大事な考え方です。


例えば「直感型の営業マンと論理型の営業マンのどちらが優秀か?」という二項対立があったとき

・直感型のにも論理型の人にも成功している人はたくさんいるし、失敗している人もたくさんいる
 
・ということは「直感か論理か」の二項対立は、成功するかどうかに関係がない要素なのではないか?
 
「相手に代わって、相手のことを徹底的に考え抜く」ということが営業において大事なことで、直感か論理かはその人の得意なやり方でやったらよいのではないか

与えられた対立軸を一度離れて、「本質的な要素は何だろう?」と自分の頭で抽象化して課題を捉え直すことが大切です。

3.科学的な知識を学ぶ

3つ目のコツは再現性の高い科学的な知識を学ぶというやり方です。ここまで紹介した2つのやり方は自分で抽象的な本質を見つけるアプローチでした。しかし

そもそも「本質」ってどんなもの?

がわからなければ、自分が出来ているのかいないのかもよくわかりません。ここでいう本質とは

「本質」とは

  • 人生の教訓となる普遍的法則

のことを指しています。大切なのは普遍的法則という考え方。いつでも当てはまる、再現性の高い因果関係と言い換えるとイメージしやすいかも知れません。


こうした「本質」が溢れているのが科学の世界です。科学の世界では

・「AすればBになるのではないか?」と仮説を立てる
 
・立てた仮説が正しいかどうか、実験をして結果を分析する
 
・仮説通りであれば仮説は生き残り、仮説と違えば原因を見つけて理論を修正する

ということを繰り返しています。したがって

いろんな人が何度も実験したけど、同じことが再現されたよ!

という知識がたくさん科学の世界には蓄積されています。


科学的に有力とされている本質的知識の一例を紹介すると…

一般的・普遍的な科学的知識の例
返報性の原理
他人から施しを受けると、人は何らかのお返しをしなければならないと感じる
 
希少性・限定性
同じものでも、数が少なく入手機会が限定的であるほど、人はより高い価値を感じる
 
利用可能性ヒューリスティクス(二重過程理論)
内容の確からしさよりも、情報の想起しやすさを基準に人は物事を判断する
 
プロスペクト理論
人は、目の前に利益があると「利益が手に入らないリスクの回避」を優先し、損失を目の前にすると「損失そのもの」を回避しようとする
 
TOC制約理論
つながりとばらつきのあるあらゆるシステムのアウトプットは制約(ボトルネック)によって決定される

「人は」「システムは」など、抽象度の高い領域で一般的・普遍的に成り立つことを理論や法則といい、まさにこうした知識が本質です。本質的知識を持っていると、それに基づいて行動することで

高い確率で成果を生むことが出来るよ!

というのが強いところです。


・土産をもって得意先との商談に臨む【返報性の原理】
・「1日10食限定」のランチメニューを販売する【希少性・限定性】

「そもそも本質とはなにか」の実感を掴むこと、そして「本質的知識を使って成果を生み出す」ということを実践するためにも、科学的な知識を学ぶという方法は非常におすすめです。

4.「本質的理由」を考える

最後は「本質的理由」を考えるです。冒頭に「理由」を目的・前提のうち相手が認識していない要素と説明しましたが、「本質的理由」とは違う考え方です。

2つの「理由説明」
①同じ抽象度で説明する【=通常の理由】
相手が認知していない目的や前提を説明するなど、相手と同じレベルの抽象度で理由を説明する
 
②上の抽象度から説明する【=本質的理由】
より抽象度の高い本質的な考え方や理論・法則によって説明する【演繹的説明】

例えば、冒頭の「授業中に騒いでいた生徒を先生が叱った」という出来事の理由説明に②を当てはめると

▼本質的理由
・学習環境を適正に管理するのは教師の役割である
・幼少期に他者視点を身につけるには、繰り返し気付かせる機会をもつことが有効である

「教師とは」「幼少期に他者視点を身につけるには」といった、抽象度の高い視点からの理由説明をここでは本質的理由説明と言っています。

頭のいい人はこういう発想をしている!

というのが感じられるでしょうか。


成果を出す思考力の高い人は、抽象的・論理的に考えうる一般解が先にあり、それに沿って行動することにで成果を生み出しています。理由を考える際には、通常の理由説明に加えて

「本質的な理由」は何だろう?

と考えることも習慣にしてみましょう。

抽象化能力・本質思考力の鍛え方

このブログの思考の教科書【全体解説】には、本質思考の考え方を学び、実践するための記事を掲載しているので、興味のある方はぜひ御覧ください。
 
【第1講】本質とは何かを理解する
【第2講】本質思考の実践方法を学ぶ
【第3講】「本質的な理由」の見つけ方を科学的に学ぶ
【第4講】実践上のポイント

また、具体的な実践方法は動画サービスで学ぶことも可能です。無料体験期間もありますので、実践的に学びたい方には動画が非常におすすめです。

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