ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

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知的好奇心旺盛な人の特徴「仮説思考」│自分の頭で考える人の知的習慣

あの人はどうしてあんなに知的好奇心が旺盛なんだろう?

と思う人っていますよね。新しいことへの開放性が高く、どんなことも楽しみながら学んでしまう。


そこでこの記事では

・知的好奇心旺盛な人の特徴
・そうした人の知的情報習慣

を解説します。

知的好奇心旺盛な人の特徴

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知的好奇心が旺盛な人の特徴

結論から言うと、知的好奇心が旺盛な人の特徴

…なはずだ!

という自分視点の仮説を持っていることです。例えば

・自分が○○をやればこれくらいはできるはずだ
・経験からすると○○になるのは✕✕なときのはずだ

など、どんなことに対しても「~なはずだ」という自分なりの仮説を持っています。それがあることによって、

・自分の思った通りになったとき
「やっぱり自分は正しかった!」と楽しめる
・思い通りにならなかったとき
「何でそんなことになるんだろう?」と興味が持てる

いずれにせよ新しい体験や情報に前向きに取り組めるわけです。
 

仮説とは

ここで仮説という言葉を深堀りしてみましょう。

「仮説」とは

  • ある現象を合理的に説明するため、仮に立てる説。
  • 実験・観察などによる検証を通じて、事実と合致すれば定説となる。

【出典】デジタル大辞泉(小学館)

間違っているかもしれないけれど、自分は~だと思う!

というその人その人が持つ自分なりの分析や意見を仮説と言います。
 

仮説が当たるとどうなるか?

仮説があることと知的好奇心が旺盛であることの繋がりは?

というところを一ずつ解説していきます。先程、

仮説があると、それがあたっても当たらなくても楽しめる

と解説しましたので「仮説があたった時」「仮説が外れた時」の2つの場合に起きることを整理しましょう。

仮説が当たったとき
原因:仮説が当たる
 ↓
結果/原因:嬉しくなる
 かつ
結果/原因:仮説の正しさが証明される
 かつ
本質的理由感情を伴う学びは定着しやすい
 ↓
結果正しい知識が定着する

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「~なはずだ!」という仮説が当たると、当たったことで嬉しくなり、更にその内容は正しい知識だと証明されることになります。感情を伴う学びの定着率は高いことが明らかになっていますので正しい知識を得ることができるということになります。


なお、ここでいう本質的理由とはその因果関係が成り立つことを支える普遍的な法則を指します。詳しくは以下のリンクを御覧ください。

仮説が外れるとどうなるか?

では逆に仮説が外れるとどうなるでしょうか。

仮説が外れたとき
原因:仮説が外れる
 ↓
結果/原因:なぜ外れたか疑問に思う
 かつ
行動間違った理由を自分で考える
 かつ
本質的理由感情を伴う学びは定着しやすい
 ↓
結果正しい知識が定着する

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なぜ仮説が間違っていたのだろう?

と疑問に思ったときに、その疑問をスルーせず、しっかりと自分の頭で考えることによって正しい知識が手に入ります。
 

知的好奇心の好循環

こうして自分で仮説を持てる人は知的好奇心の好循環に入り、ますます仮説を考える力を育んでいきます。

知的好奇心の好循環
原因:仮説を持つ
 ↓
結果/原因:正しい知識が定着する
 ↓
結果/原因:考えることが楽しくなる
 ↓
結果/原因更に考える習慣が身につく

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考えること、新しいことを学ぶことは楽しい!

と思う人は、まさにこの知的好奇心の好循環ループに入っています。


こうなるとどんな領域であっても自分の頭で考えることを楽しめるようになり、関心の幅がどんどん広がります
 

仮説が持てないと興味の幅が広がらない

一方、仮説がない人はこれと逆のループに陥ります。

仮説がない人
原因:仮説がない
 ↓
結果:情報を鵜呑みにする
▼興味があるテーマのとき
情報を記憶し理解が深まることが、更にそのテーマへの関心を高める
▼興味がないテーマのとき
せっかくの情報もどんどん忘れて、興味が持てないままになる

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好きなことは好きなんだけどね…

という人は、自分の頭で仮説を考える習慣が不足しているのかも知れません。


無批判に受け入れ新しい情報を鵜呑みにしてしまう傾向のある人は意識的に自分の仮説を持つことを考えてもいいかも知れません。
 

自分の頭で考える人の知的習慣

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自分の頭で考える人の3つの知的習慣

知的好奇心の旺盛な人の本質的特徴として

「~なはずだ!」という自分なりの仮説がある

ということを指摘しましたが、その様に自分の頭で日々考える人は、情報と向き合うにあたってどのような知的習慣を持っているのでしょうか?

自分の頭で考える人の3つの知的習慣

  1. 現実主義で考える
  2. 間違いOK!知的謙遜
  3. 学びを楽しむ学習欲

1つずつ見ていきましょう。
 

現実主義で考える

まず1つ目の知的習慣として、徹底的に事実ベースで考える現実主義があります。

・事実と意見/解釈を分けて捉える
・具体的な数字や生の声を大事にする
・根拠となる情報の正確性にこだわる

多くの人が~を良いと言っている

という情報があったときに

・「多くの人」「良い」「言っている」とはどういうことか?
・具体的に「どれくらいの人」が「何と」言っているのか?
・情報源は何で、きちんと検査されているだろうか?

といったことがすぐに気になるのが現実主義の知的態度です。


私たちは、日常的なコミュニケーションでは上記のような曖昧な表現を多用しますが、そうした物言いはその人の主観や印象になりがちであり、それ自体は現実とはギャップがある可能性が十分にあります。

現実は何なのか?

にこだわる現実主義が、仮説を考える上での基本です。
 

間違いOK!知的謙遜

次に知的謙遜という考え方です。これは文字通り

自分の意見は間違っているかもしれない!

と知的に謙遜し、自分の間違いの可能性を常に認めていることを指します。


これは自分の意見がないということではありません。むしろ真逆で

・自分の意見は明確にある
・その意見は間違っている可能性が十分にある
・間違っていたことが明らかになった場合、正しい考えを受け入れる

ということ。自分の意見がある人にしか知的謙遜はないということです。私たちは往々にして、経験豊富な専門家になるほど

自分の考えは正しい

と自分の無謬性を信じたくなってしまうもの。そうなると、自分の意見を否定する情報に対して閉じられた状態になってしまい、知的好奇心が衰えてしまいます。
 

学びを愉しむ学習欲

最後に学びを楽しむ学習欲です。現実を知り、誤りから学ぶ事自体を知的に楽しいと感じることを指します。


誰しも新しいことを学ぶ際に楽しさを感じることはありますが、

・知らなかった事実を知った
・自分が間違っていることが明らかになった

ということ自体を楽しめる人は、それほど多くはありません。知識や情報を何かの目的を達成するための手段として捉えるのではなく、それ自体を目的として純粋に楽しめる価値観があると、常に仮説を持って考えることができるようになります。
 

知的好奇心旺盛な人になるためにすること

仮説を持ち、自分の頭で考える知的好奇心旺盛な人になるためには

知的好奇心旺盛な人になるためにすること

  1. 「仮説が大事!」という意識を持つこと
  2. 3つの知的習慣「現実主義・知的謙遜・学習欲」を心がけること
  3. 「仮説思考」を学び、実践すること

情報を鵜呑みにせず、仮説を持とう!

とわかったとしても、具体的な考え方のイメージが沸かなければ、なかなか日々実践することは難しいはず。


そんな方は仮説思考、つまり、仮説の考え方を学ぶことで自身の思考力アップにつなげることができますので、ぜひ次の記事もご参照ください。

おわりに

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どんなときでも知的好奇心旺盛な人の特徴と、その背後にある知的習慣を明らかにしました。


日々意識することで変えていくことができる部分ですので、「仮説が大事!」と覚えて意識して行きましょう。

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