ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

問題解決のためのロジカルシンキングを学ぶためのブログです。

集中力を改善する方法│集中力が続かない悩みを本気で解消する5つのステップ

集中力が全然続かない…

というのは多くの人が経験したことのある悩みのはず。


もしいまよりずっと集中して仕事に取り組めたなら、仕事は早く終わり、やるべきことがたくさんできて人生が豊かになるはず。


そこで今回は、仕事でバーン・アウトし「もう何もやる気が起きない…」と無気力状態に陥ったのを、集中力向上の本に出会ってV字回復させた経験から

・「集中力が続かない」という悩みを解消するための5つのステップ

を科学的知識とともにご紹介します。

集中力を改善する5つのステップ

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どうすれば集中力を上げられるのか?

集中力が高まることには様々なメリットがあります。

・仕事にかかる時間が短くなる
・作業に没頭できる
・余計な不安がなくなる
・余った時間を有意義なことに使える

しかし、いざ「集中しよう!」と思ってもつい気が散ってしまい、ダラダラと時間を無駄にするばかりか、本来やるべきことすら所定の時間に終わらず余計に不安ごとが増えてしまったり…。そんな人の

どうやったら今の状況を脱して集中できる人になれる?

というお悩みに答えるのが次の5ステップです。

集中力を改善する5つのステップ

  1. 作業開始のスイッチを入れる
  2. あえてマルチタスクで作業する
  3. 目標を設定する
  4. 心理的障害を取り除く
  5. シングルタスクを訓練する

集中力向上で最終的に目指すところは

1つのことに2時間集中できる!

という状態です。マルチタスクよりシングルタスクの方が生産性が高いという研究結果も多くの人に知られるところになってきました。しかし

そもそも5分集中するのでも大変なんですよね…

というような集中することが特に苦手な人がいきなりそこを目指すと逆効果にすらなります。


徐々に集中することに慣れるところからスタートしましょう。

1.作業開始のスイッチを入れる

まずは作業開始のスイッチを入れるところから始めましょう。

作業開始のスイッチを入れる

  1. 気に入ったタイマーアプリをDLする
  2. 作業を開始するときにタイマーを3分にセットし「3分間だけ集中する」と決めて取り掛かる
  3. 3分間でタイマーが鳴ったら集中タイムを終了する。休憩したければ休憩し、気分が乗っていたら継続して作業する

え、3分だけで良いの?

と思うかも知れませんが、3分でOKです。何なら1分でもOKです。


このテクニックのポイントは「これくらいなら集中できる」という極めて短い時間を設定することで、とにかく作業自体をスタートさせること。集中できないことで悩む人の最大の特徴は

・先延ばし

です。先延ばしの原因は「完璧にやらなければ」「やるからにはきちんとやりたい」というタスクを行う自分への高い期待値。期待値を下げるために

たった3分なら余裕でできる

という低いハードルを設定し、更に「3分だけやったら休憩していい」という自分への逃げ道を作ってあげることで、心理的な抵抗感を極限まで下げます。「集中するのが苦手」という人でも

やり始めたら意外と乗ってきて続けられちゃった

という経験はあるはずです。先延ばしを防ぎ、まずは着手することがステップ1のポイントです。


このテクニックのためのおすすめのスマホアプリは以下の2つです。

・ListTimer
・集中

私は「ListTimer」を使っていますが、細かな時間設定がやりやすく、ダークモードにも対応していていい感じです。
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2.あえてマルチタスクで作業する

まずは作業をスタートする!

という入り口に立てたならば、次は作業時間の持続力を上げるためにあえてマルチタスクで作業するというテクニックをご紹介します。

あえてマルチタスクで作業する

  1. 取り組むべき作業を複数準備する
  2. 「マルチタスクで同時に進める」と決め、2~3の作業を同時に進める
  3. 集中がそれて他のことがしたくなったら、2つ目、3つ目の作業に切り替える(「スマホを見る」など、決めた作業以外のことをしてはいけない)

1つのことに集中できないことのデメリットは

①無駄なことに時間を使ってしまう
例:スマホを見る
 
②脳の切り替えに時間がかかる
例:企画書作成を中断して経費処理にうつると、「えーっと、いつの経費だっけ?」といろいろなことを思い出すのに苦労する

この2つのうち、このテクニックは①を徹底的に排除することを目指します。企画書を作っていて

んー、何か気が散るなあ…

と思ったら、スマホに手を出す前に速やかに経費処理に移行する。経費処理が終わらなくても、集中が他に移り始めたら企画書に戻る。①無駄なことに時間を使ってしまうを極力減らします。


また「注意がそれそうになったら、他の作業に注意を移す」というのは瞑想のテクニックと本質的には同じです。瞑想は

・1つのこと(例:呼吸)に意識を集中させる
・意識が離れたことに気付いたら、すぐに集中を戻す

「集中→離れる→戻す→離れる→戻す」と意識を戻すことが瞑想のポイントです。このマルチタスクも、意識が仕事から離れたと気付いたときに、別の仕事に意識を集中させることで、瞑想と同じことをやっています


集中がそれやすい人は、まずはマルチタスクを意図的にやるところから取り組んでいきましょう。

3.目標を設定する

タイマーで先延ばしが減り、マルチタスクで無駄な時間を減らせたならば、次は目標設定です。

目標を設定する

  1. 何のために集中力をあげようとしているのか、目的を明確にする
  2. 「今日は集中して頑張った!」という日は、その目的のために時間を使う

例えば


・「早く家に帰るために集中して仕事をする」と決めた場合
✕ 途中でお店に寄って買い物して帰る(=家に着く時間は早くならない)
◎ 寄り道せずに最速で家に帰り、家についた時間を確認して喜ぶ
 
・「英語の勉強をするために集中して仕事をする」と決めた場合
✕ 「集中して疲れたから」と思い、家に帰ってだらだら過ごす(=英語の勉強はしない)
◎ 仕事帰りにカフェに寄り、30分間英語の勉強をする

集中すると目標通りのご褒美が待っている!

ということを自分に覚え込ませることがポイントです。様々なテクニックを使って集中するのは、不慣れな人にとってはそれ自体が面倒で大変です。

頑張ったらいいことがある!

ということを忘れないためにも、しっかりと目標を決め、頑張った日はちゃんとその目標通りの体験をしましょう。そうすることで脳の報酬系が働き、集中すること自体が習慣化していきます。

4.心理的障害を取り除く

ここまではアクセルを踏むためのテクニックでしたが、集中できない人は不安・悩み・気がかりを抱えていることがあります。

心理的障害を取り除く

  1. 不安・悩み・気がかりが思い浮かんで集中できないときに、その内容に関することを徹底的に書き出す
  2. しばらくして忘れた頃に書き出した内容を見返し、解決できるものから解決する

ここには2つのテクニックが入っています。1つ目はExpressive Writing(筆記開示)です。様々な心理学・認知科学の研究により、不安・悩み・気がかりについて書き出す行為は心理的なストレスを大幅に軽減するということが明らかにされています。

気持ちのもやもやがあったらとにかく書き出す!

と覚えておきましょう。実験では15~20分の筆記開示を行うことが多いですが、実践的にはもう少し短くてもメリットが感じられるはずです。


2つ目は感情を客観視するテクニックです。負の感情は、感じている最中にはとても大きなものですが、一度冷静になってから眺めることで対処しやすくなります

不安で頭がいっぱいだ…

しんどいときに真正面から向き合うのではなく、そのことを忘れてリラックス出来ているときに向き合うことで、より的確に対処することが出来ます。

集中へのブレーキとなっている根本的な課題を解決する!

という方向に取り組むことで、より集中しやすい心理状態が作れるはずです。

5.シングルタスクを訓練する

ここまで取り組むことができたならば、いよいよシングルタスクの訓練です。

シングルタスクを訓練する

  1. 自分がやるべき作業を1~2時間のまとまりにする(例:1時間で経費処理を終わらせる)
  2. 「着手したら完了するまで一切他のことはしない」というルールを決めて、完了するまで集中して取り組む(スマホや会話はもちろん厳禁!)

2時間程度の集中を習慣化することが集中力向上の1つのゴールです。「タスクを完了する」というやり方では、この方法が最速です。


ステップ1~4を終えてもはじめのうちは20~30分集中するだけでも大変かも知れませんが、徐々に集中時間を長くできるように訓練していきましょう。

・スマホの通知を切る
・できればフライトモードにして電話も遮断する
・人から声をかけられないような工夫をする
・ちょっとしたストレッチや姿勢の改善など細かな工夫を取り入れる

こうしたことを積み重ねることで、シングルタスクで2時間の集中を目指して頑張っていきましょう。

集中力アップの更なるテクニックを学ぶ

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集中力を高める推薦図書

集中力を高めるテクニックをもっと学びたい!

という方のための参考書籍をいくつか上げておきます。
1つ目はメンタリストDaiGo氏の『超集中力』です。通常書籍版に加えて漫画版、図解版も用意されていますので、読みやすい物を選んでください。
2つ目は鈴木佑氏『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』です。進化生物学・進化医学的な知見から、具体的・実践的なテクニックが多く掲載されています。『超集中力』と比較しながら好みのどちらかを選ぶとよいのではと思います。

おわりに

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集中力が続かない人のための、初歩の初歩から使えるテクニックを5つのステップに整理してご紹介しました。


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