ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

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モチベーションを上げ、行動を習慣化する方法│なぜ目標達成の計画は実行が難しいのか

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行動計画を立てても、なかなか計画通りに実行できない…

というのは多くの人が悩むところ。


目標を実現するための行動計画をやり遂げるための基本的な戦略を理解しなければ、毎日歯を食いしばって努力し、ストレスと向き合い続けることになってしまいます。


そこでこの記事では

・なぜ目標達成の計画は実行が難しいのか?
・モチベーションを上げ、行動を習慣化する方法は?

を解説します。

なぜ目標達成の計画は実行が難しいのか

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目標達成の行動計画は「普通なら自分はやらないこと」

具体的な実践方法をお伝えする前に、そもそも

なぜこんなに決めた行動をやりきるのは難しいのか?

のからくりを解説します。からくりが分かってしまえば対策も容易になるためです。


目標を決め、達成に向けた行動計画を作っても、それをやり遂げるのは至難の業です。しかし、それは当然のことで

原因:普通に暮らしていたら望ましい状態にならない
 ↓
結果:行動計画を設定した

こうした因果関係があるのであれば、いわずもがな

行動計画は今までの自分では通常やらない内容である!

というのは間違いありません。毎日お風呂に入るのが当たり前の人が

目標:今晩お風呂に入る
 ↑
行動1:お風呂を掃除する
行動2:お風呂にお湯を張る
行動3:お湯が溜まったら服を脱ぐ

といった行動計画を立てることはありません。しかし「普段はお風呂に入らないが、何らかの事情により今日はお風呂に入る必要がある人」であれば、上記のように手順を区切って計画を立てることはありえます。つまり、

目標達成に向けた行動計画は、普通なら自分はやらないことである!

というのが決めた行動を実行するためのスタート地点です。
 

行動計画を実行できる人は何が違うか?

では、普通の自分ならやらないことでも、きちんと習慣的に実行できる人とそうでない人は何が違うのでしょうか?結論から言えば、それは自分の行動を変える意志です。

・現在の仕事が煮詰まっていて、本気で転職を決意した人
 
・締切が迫っていて、本気で取り組まなければ間に合わないと焦っている人
 
・思いつく限りの改善策はやり尽くしたけれど結果が出なくて途方にくれている人
 
・憧れの大学に絶対合格したいと思っている人

こうした状況にある人は

自分の今までの行動を変えなければならない!

と自覚しているので、目標を決め、納得できる行動計画が立てられれば、愚直に実行することが出来ます自分の行動を変えることへの意志がMAXになっているからです。一方で

・仕事には不満もあるけれど、全体的にはまあまあ満足している人
 
・「締切まで余裕があるし、まだ本気を出さなくていいか」と思っている人
 
・「まだやっていないアイデアがいくつかある」と腹案を手元に残している人
 
・いくつか候補があり、第一志望校が明確に絞り込めていない人

こうした状況にある人は、自分の行動を変えることに必然性・必要性を感じていないため、行動計画を立てても徹底して実行することはありません。

自分の行動を変えよう!

とどれほど思っているかが、行動計画をやりきれるかどうかの指標です。
 

どうすれば「自分の行動を変えよう!」と思えるか?

では、どうすれば「自分の行動を変えよう!」と思えるのでしょうか?


この問いこそが、人間が行動を変えるのは至難の業だということを表しています。

・目標は実現したいと思っている
 
・目標達成には行動計画を実行することが必要である
 
・自分のいまの行動を変える意志はあまりない

こんな人が目の前にいたら

本当にその目標を達成したいの?

と言いたくならないでしょうか?言動に矛盾を感じるかも知れません。しかし、そこで

自分が「本当に」実現したい目標をもう一度探しましょう!

と目標設定にまで戻してしまって良いのでしょうか。

「認知的不協和」を乗り越える

実はこの心理的な反応は、目標達成プロセスにおいて必ず乗り越えなければならない葛藤です。人間の脳は、習慣的な判断・行動は無意識で処理するようにできているので

・目標や行動計画…意識的判断で求めている
→行動計画に沿って行動しようとする
 
・現在の行動習慣…無意識的判断で求めている
→いままでの行動を維持しようとする

というところで葛藤を必ず生じます。これを認知的不協和と言います。

「認知的不協和」とは

  • 矛盾・対立する信念や価値観、ルールを抱えると、脳は大きな認知的ストレスを発生させ、何らかの形で一貫したパラダイムを取り戻そうとする

目標を立て、行動計画を立案したばかりのときは、「目標-行動計画のパラダイム」と「現状のパラダイム」の間で認知的不協和が起き、多くの場合現状のパラダイムに揺り戻されます


目標達成を成し遂げたい人は

認知的不協和の強烈なストレスに打ち勝つ!

と固く決め、戦略的に行動を習慣化することが必要です。以降では、そのための具体的な実践方法を解説します。

関連記事

「認知的不協和」の理解を深める参考記事
その発想の方向でOK?-認知的不協和(グロービス知見録)
Cognitive Dissonance(verywellmind)

モチベーションを上げ、行動を習慣化する方法

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「行動するのが当たり前」になるためのテクニック

少々前提の解説が長くなってしまいましたが、ここからは認知的不協和の強烈な揺り戻しを乗り越え、行動計画の実行を習慣化するための方法を解説します。

習慣化するための4つのアクション

  1. 大切にしたい価値観を確認する
  2. 目的・目標を確認する
  3. 行動計画を確認する
  4. 現状を否定し、行動計画を肯定する

以上の4ステップを毎日複数回実行します

以下、1つずつ解説します。
 

Step1:大切にしたい価値観を確認する

このブログでは目標設定の前に自己分析をしましょうと主張しています。

その手順に沿って、まずは自己分析で明らかになった「自分が大切にしたい価値観」を毎日確認します。そしてその時

・自分は価値観に沿った判断・行動をしているだろうか?
 
・より価値観に沿った生き方をするには何を改善すればいいか?

など、より価値観を大切にするための方法を考えます。丁寧に答えを出すのがbetterですが、問いを頭の中で読み上げるだけでも最低限はOKです。価値観を振り返ることで

目標達成によって自分の価値観をより高いレベルで満たす!

という軸が明確になり、変化の方向性に自信が持てます。「目標達成に取り組む自分」を積極的に肯定することにも繋がります。


価値観や上記の問いを記録し、見返す方法は何でも構いませんが、個人的にはスマホアプリを使う方法がおすすめです。

関連記事

具体的な実践方法やおすすめアプリ
価値観や性格/強みを日々の判断に使う方法│自己分析結果の習慣化

Step2:目的・目標を確認する

続いて、達成したい目的・目標を確認します。これも上記同様に、手帳に書いたものを読み返すなり、スマホのメモ帳や習慣化アプリに書いた内容を見返すなりします。


行動計画を実行するためには、目的・目標を意識し続けることが非常に重要です。なぜならば

【アメ】達成出来たときの喜びがやる気の向上につながる
【ムチ】自分を変える合理性や必要性がリアルに実感できる

アメとムチで自分を動かす!

というのが目的・目標を頻繁に確認する狙いです。紹介した2つの内容は

Step1:「自分が大切にしたい価値観」の確認
→「自分の価値観をより高いレベルで満たすため」という本質的な理由を自分の中で明確化する
 
Step2:「目的・目標」の確認
→アメとムチでモチベーションを向上させる

狙いを意識しながら取り組むことが何より重要ですので、趣旨をよく理解して実践しましょう。
 

Step3:行動計画を確認する

ここまでやったら、次にやるのは行動計画の確認です。ここまで同様、何らかの形でメモしていた内容を確認します。

・そもそも何をすべきか?
・なぜそれをする必要があるのか?
・なぜそれが目標の実現に貢献するのか?

といった当初の計画時の理由を思い返しながら、その日にやるべき行動計画を確認しましょう。そうすることで

・計画内容そのものを忘れることによる未実行を防ぐ
・「しんどいな…」と感じてやらないことを防ぐ
・「これらをやるんだ」という意志を改めて明確にする

といった効果が得られます。
 

Step4:現状を否定し、行動計画を肯定する

そして最後に現状を否定し、行動計画を肯定します。どういうことかと言うと

【現状を否定】「目標に対して、現状は~となっている。この現状はおかしい」と頭の中で言う
【行動計画を肯定】「目標達成のために、自分は行動計画を実行する」と頭の中で言う

Step1からStep3を実行することで、本質的な理解が深まり、モチベーションは上がります。しかし、これだけでは

頑張ってやろう!

という意識的な努力で認知的不協和のストレスを乗り越えるということにしかなりません。認知的不協和を乗り越えるには

・「この現状はおかしい!」と現状のパラダイムを否定する
・「自分は行動計画を実行する!」と目標-行動計画のパラダイムを肯定する

こうした明確な選択を脳に徹底的に刻み込むことが必要です。ここで注意点は

現在の「状態」は否定しても、「自分自身」は肯定する

こと。「こんな状態になっている自分はなんてダメなんだ…」と自己否定してしまっては、そもそも変化に挑戦するエネルギーすら失われてしまいます。あくまで「この現状はおかしい」にとどめておきましょう。


「~と頭の中で言う」という作業に不慣れな感じを抱く人もいるかも知れませんが、無意識の働きを直接一瞬で変更することは不可能ですので

・意識的に「現状はおかしい」「行動計画を実行する」と繰り返し言う
・言ったとおりにきちんと実行する

といった意識的にできることを徹底することによって、より早く無意識のパラダイムを更新することを目指します。
 

本質は「行動習慣を変える」こと

いろいろと具体的なテクニックを紹介しましたが、本質的には

行動習慣を変える!

ということに取り組んでいます。そのためには、現在の行動習慣を無意識的に行う脳の処理が邪魔になるため

Step1-3 … 意識的行動を後押しする
Step4 … 無意識的行動の修正を働きかける

という二段構えで脳に働きかけることが有効になってきます。


認知的不協和は、はじめのうちは現状に戻ろうと強く作用します。しかし、Step1-4を毎日繰り返すことによって、ある時を境に目標-行動計画のパラダイムを実現する方向に向きを変えます。

認知的不協和は逆向きにも働く!

ということで、目標-行動計画の側のパラダイムが自分にとって自然になる瞬間が訪れます。


「決めた行動をコツコツやるのが当たり前」な状態になるので、行動のストレスが劇的に減り、むしろやらないほうが違和感を感じるようになります。ここまで行けば、後は行動計画の修正を繰り返しながら、徹底的に実行するだけです。モチベーションを維持しながら新しい行動パターンを習慣化するためにも、上記の4Stepを毎日複数回実践してみてください。

おわりに

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「なぜ習慣化が難しいのか?」「どうすれば乗り越えられるのか?」を解説しました。


前提として、自己分析が済んでいることや目的・目標が明確であること、行動計画が作られていることが必要ですので、以下のリンクから該当する記事を参照してみてください。

目標達成の基礎講座

<基礎講座>
目標達成の基礎講座│失敗しない目標達成のための科学的知見と達成プロセスまとめ
【STEP1】自分を理解する
【STEP2】目標を設定する
【STEP3】行動を計画する
【STEP4】実行を習慣化する
<コラム>
自己分析なんて本当に意味があるの?│科学的研究成果からの結論
自分の価値観を知る方法│人生に迷わない自己分析の王道手順【価値観ワーク】
自己分析のための無料オススメ性格診断サービス3選と自己分析への活用方法
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「MACの原則」で目標を設定する具体的手順【参考例つき】
やりっ放しNG!自己分析・性格診断結果が出たらやる3つの行動
やりたいこと・目標なんてないと悩む人へ│目標設定の考え方とテクニック
自己分析は一次関数のグラフの様なもの│自己分析の意味・狙い
勉強・運動・生活習慣…コツコツ継続的に習慣化できる人の5つの特徴
<推薦図書>
目標達成に必要なすべてがここに。ブライアン・トレーシー著『ゴール』のまとめ

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