ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

問題解決のためのロジカルシンキングを学ぶためのブログです。

完璧主義の原因と克服方法│完璧主義を辞めたい人のための治し方3ステップ

完璧主義を辞めたい…

と思う人も少なくないはず。

そこで今回は、強烈な完璧主義を10年かけて克服した経験を踏まえて

・完璧主義を辞めたい人のための克服方法

を学術的な研究を踏まえてご紹介します。

完璧主義の原因と克服方法

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完璧主義がしんどくなる原因

具体的な克服方法の前に、前提として

完璧主義はなぜしんどいのか?

その原因を確認しておきましょう。自分に必要以上に高い水準を求めてしまう完璧主義には大きく分けて4つの要素があると言われています。

完璧主義の4つの要素

  1. 完全欲求:一度決めたことは完璧にやり遂げたいと思う
  2. 高目標設定:自分に対して絶えず高い目標を設定する
  3. 失敗過敏:失敗を過度に気にして、恥をかくことを恐れる
  4. 行動疑念:自分の行動が正しいか不安になる

これらの要素すべてが精神的なストレスに繋がるわけではなく、むしろ精神的な安定さに繋がるものもあります。精神的健康およびその反対の抑うつとの関係は…

完璧主義と精神的健康・抑うつの関係

  1. 完全欲求:関連なし
  2. 高目標設定:精神的健康に関連
  3. 失敗過敏:抑うつに関連
  4. 行動疑念:抑うつに関連

つまり

・失敗を過度に気にして、恥をかくことを恐れる
・自分の行動が正しいか不安になる

といった他人の目を気にする完璧主義が精神的に大きなストレスを感じる要因です。

確かに他人の目を必要以上に気にしてるな…

と感じた方は、ぜひ以降を読み進めてください。

完璧主義の克服方法

他人の目を気にする完璧主義はどうやって克服したら良いの?

が本題です。克服のための大きな方針は「自分に対して絶えず高い目標を設定する高目標設定の完璧主義になろう!」という考え方です。

他人の目を気にする【失敗過敏・行動疑念】
自分で高い目標を設定する【高目標設定】

完璧主義の中のネガティブ要素をポジティブ要素で置き換える!

という方針です。完璧主義には良い面も沢山あり…

完璧主義のメリット
・学業や仕事のパフォーマンスが高い
・妥協せず、徹底的に細部までこだわれる
・高い水準を目指して努力し続けられる

こうしたポジティブな要素は継続し、ストレスになる要素だけを消し去ることを実現します。


この取り組みは、言い換えれば「他者軸で生きるのを辞め、自分軸で生きる決断をする」ということでもあります。社会的評価や身近な人の言葉に振り回される自分から、自分の価値観で目標を決め、自分の判断で前に進んでいく完璧主義への転換です。

完璧主義の克服を機に生き方を見つめ直す

という取り組みかもしれません。

完璧主義克服のための3ステップ

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3ステップの全体像

完璧主義のメリットを活かしながら、他人軸の評価基準を徐々に変えていくための問題解決型プロセスです。

完璧主義克服のための3ステップ

  1. 「もし失敗したらどうなるか?」を考えて書き出す
  2. 「失敗を防ぐためにできること」「自分を守るためにできること」の両方を考えて書き出す
  3. いますべきことを決めて実行する

全体で10~30分程度です。慣れてくれば5分程度で終わりますので、ぜひ繰り返し実践してみてください。


以下、簡単にポイントを解説します。

1.「もし失敗したらどうなるか?」を考えて書き出す

完璧主義特有の焦りや不安が高まってきたときは、まず

もし失敗したらどうなるだろうか?

と考えてみましょう。焦りや不安が高まっているときは

・もし~したらどうしよう

という漠然とした妄想に苛まれています。頭によぎるネガティブな未来を思いつくままに書き出してください。すると…

案外、失敗してもそんなに大変なことは起こらないかも…

ということに気づきます。頭の中の不安を書き出す中で、客観的な思考が働き始め

・冷静に考えるとそんなに大したことじゃないかも
・意外となんとか対策できるかも知れない

という気持ちが生まれてきたら成功です。

2.「失敗を防ぐためにできること」「自分を守るためにできること」の両方を考えて書き出す

そうなれば、次には以下の2つを考えてみて下さい。

①いま想像した「起こるかもしれない失敗」を防ぐためにいま何ができるか?
②あらゆる努力は時間的にも体力的にも出来ない中で、自分を守るためにできることは何か?

問題が冷静に見えてきたところで、具体的・現実的な解決策のアイデアを考えます。実施することは次のプロセスで決定するので、ここでは思いつくままに解決策を書き出してください。

確かに、こういう行動をすれば何とか乗り切れるかも

と思えるアイデアが沢山出てくるはずです。

3.いますべきことを決めて実行する

具体的なアイデアが書き出せたら、最後に

では、いま自分がすべきことは何だろうか?

と考えて、実行プランを決めます。この時最も重要なのは

他人の目を気にする【失敗過敏・行動疑念】
自分で高い目標を設定する【高目標設定】

という大方針を意識して決定することです。

他人の目が気になる自分を辞めて、自分のことは自分で決めよう!

と考えながら行動を決めましょう。


もちろん、いきなり完全に他人の目を気にするのを辞めることは困難です。「今回はここまで頑張ってみよう」と自分なりに目標を決めて、少しずつ、自分軸で判断する訓練をしましょう。

大切なのは繰り返し継続すること

この3ステップのプロセスは、一度やったら終わりではありません。

完璧主義が出てきた!

と思ったら、そのたびに繰り返し実践を継続してください。

・妄想に負けず、合理的・論理的に考える
・他人の目を気にせず、自分の都合で意思決定する

こうした習慣を徐々に自分の物にできるように、繰り返し繰り返し実践し、少しずつ判断のクセを改善していきましょう。


1回やれば本当に問題が解決することが実感でき、3回もやれば自分の気持ちに変化があることを十分感じられるはずです。

おわりに

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完璧主義のしんどさから脱出したい!

という人は決して少なくないはずです。実際にやってみると

実践のタイミングは日常に溢れている

ということに気づくかと思います。


ぜひ、今回のプロセスを実践しながら、更に学びを深めていただく機会ができればと思っています。

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