ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

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自己分析のための無料オススメ性格診断サービス3選と自己分析への活用方法

【更新】2019/12/25

自己分析のために性格診断をしてみようかな?

就職・転職などの人生のターニングポイントでは自己分析が重要です。


そこでこの記事では

・どのようなサービスを使えばいいのか?
・どうすれば自己分析に活かせるか?

を解説します。

自己分析のための無料オススメ性格診断サービス3選

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自己分析に使える3つの性格診断サービス

まず記事の前半では、自己分析に使える無料のオススメ性格診断サービスをご紹介します。

自己分析のための無料オススメ性格診断サービス3選

  1. エムグラム診断【無料/一部有料あり】
  2. 16Personalities【無料】
  3. ビッグファイブ【無料】

この3つのどれかを使うことによって、自己分析に活用できる有効性・信頼性の高い結果が得られます。
 

なぜこの3つを勧めるのか?

性格診断サービスは世の中に無数に溢れておりますが、品質はまさに玉石混交。特に、個人や専門性の低い企業が独自に開発したサービスには

診断結果が全然当てにならない…!

というものも少なくありません。「どのサービスを使うか?」は十分に注意しましょう。


また、就職や転職を想定した自己分析という目的に合致していないものもあります。例えば、エリック・バーンの交流分析(エゴグラム)は、精神病患者の臨床的治癒を目的とした分析であり、本来、個人の際立った特徴を明らかにするためのものではありません

「自己分析」に相応しくない性格診断サービスの特徴
診断実績が少ない
世の中には数百万人から大きいものでは数億人単位の診断実績がある無料サービスがあります。特定の個人や専門性の低い企業が提供する、サンプル数が数千人から数万人単位の小さな規模のサービスは、信頼性が低いと言えます。
 
科学的に検証されていない
性格診断は心理学を中心に統計学の手法を活用した学術的な研究が盛んな領域です。科学的に検証された精度の高いサービスを使いましょう。
 
そもそも目的が合致していない
自己分析における性格診断は、他者との相対的な比較によって際立った特徴(=強み・判断パターン)を明らかにするもの。目的に合致した分析を選びましょう。

そうした中で、今回の3つを強く勧めるのは、目的が合致していることは大前提として

「信頼性が高い」と言える理由

  • 診断実績が豊富
  • 診断結果の説明力が高い
  • 理論や分析手法が科学的に検証されている

何より、出された診断結果が

自己分析として実践的に使える!

といった診断結果の質が大切なのは言うまでもありません。加えて、性格診断の分析手法は多くの科学的な検証によって鍛え上げられていくもの。

どれだけの科学的な信頼性があるか?

はしっかり見なければなりません。以上の3つの視点から厳選したサービスを以下にて具体的にご紹介しています。

自己分析への活用方法

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「エムグラム診断」とは

まず1つ目が「エムグラム診断」というサービスです。日本の株式会社mgramのサービスで、105の質問に答えることで自分の性格の特徴的な8つの要素が無料で明らかになります。

エムグラム診断の特徴
<信頼性評価>
診断実績の豊富さ:★★★★☆
診断結果の説明力:★★★★★
科学的検証度  :★★☆☆☆
  
<サービスの特徴>
1.自分だけの「8つの性格」が明らかになる
2.時系列変化や相性診断機能も
3.詳細なレポートが見られる【有料】

2017年4月のリリース以降、世界各国で800万人以上の実績(2019年10月現在)があり、わかりやすく詳しい診断結果の解説には定評があります。統計的手法を活用したサービスではありますが、性格テストとしての学術的研究はなされておらず、その点は減点しています。

関連記事

エムグラム診断の特徴や信頼性についてはこちらも参照
エムグラム診断とは

「エムグラム診断」の診断結果は、105問の回答結果から以下の14の性格要素を分析しています。

「エムグラム診断」で分析する14個の性格要素
基本性格8種
ストレス耐性(強靭性)・社交性・慎重性・活動性・固執性・決断性・主体性・新奇性
 
思考スキル3種
論理力・共感力・直観力
 
対話スキル3種
主張力(自己主張力)・傾聴力・スルー力

これら14の性格要素について

統計的にどの程度特徴的と言えるか?

を教えてくれます。14の診断項目全てではなく、特に特徴的な8つの要素を教えてもらえます。


例えば、私の診断結果は以下のとおりです。

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#危ない橋は渡らない【慎重性が特に高い】
#果てしない熟考【活動性が特に低い】
#妥協とは無縁【固執性が高い】
#察しが良い【直観力が高い】
#ドライ【決断性が高い】
#ひとりの時間も大事【社交性が低い】
#感受性高め【傾聴力が高め】
#協調性少なめ【自己主張力が高め】

人と比べて統計的に特徴的な要素が何なのかがわかる!

というのがエムグラム診断の醍醐味です。

自己分析に「エムグラム診断」を活用する方法

「エムグラム診断」はハッシュタグ形式で8つのコメントを教えてくれますが、それが上記の14の診断項目のどれについて説明しているかは教えてくれません。自己分析で使いたい方は、上記の14の診断項目と見比べながら

これはどの項目のことを言っているのだろう?

と自分で考えなければならないひと手間があります。私の結果の場合は

#危ない橋は渡らない
慎重性が特に高い
 
#果てしない熟考
活動性が特に低い

という読み替えは自分でやっています。


なお、ハッシュタグ形式で出される8つのコメントは、上から順により特徴的な要素になっています。マンダラ形式の画像は見方に注意が必要で、左上から右下への順番ではなく
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①左 ②右 ③左上 ④上 ⑤右上 ⑥左下 ⑦下 ⑧右下

という順番に並んでいます。私の結果の場合は上から5つをとって

①慎重性が特に高い
②活動性が特に低い
③固執性が高い
④直観力が高い
⑤決断性が高い

を自己分析結果として捉えています。

「エムグラム診断」の有料サービスを使う

加えて、エムグラム診断には有料の追加サービスもあります。

  • プレミアム深層性格レポート:税込1,970円
  • 性格偏差値データ:税込4,970円

「プレミアム深層性格レポート」には適職診断という内容があり、特徴的な8つの要素が仕事にどう生きるかを教えてくれます。

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#危機管理
#じっくり分析
#最後までやり通す
#閃き
#客観的な視点を要する
#一人でコツコツ作業
#プレゼンター
#明確なルールを用いる

仕事を選ぶ上では、上記の8つの要素が満たされているとより高く能力を発揮し、快適に働くことができます

どんな職場が自分にあっているかな?

と考えたい方にはもってこいの情報です。信頼性が高く、必要な情報が得られるエムグラム診断は自己理解を促す強力な武器になってくれます。 
関連記事

「エムグラム診断」の有料レポートの内容を詳しく知りたい方はこちら
エムグラムに全力課金してみた│計7,000円診断レポート内容を公開
「エムグラム診断」を無料でやってみる
エムグラム診断【無料】

「16Personalities」とは

続いて、「16Personalities」というサービスをご紹介します。

16Personalitiesの特徴
<信頼性評価>
診断実績の豊富さ:★★★★★
診断結果の説明力:★★★☆☆
科学的検証度  :★★★★☆
  
<サービスの特徴>
1.性格を5つの要素軸で評価し16の性格タイプに分類
2.2億人以上が使う世界最大規模の心理テスト
3.性格・気質に加えて強み・弱みまで解説【一部英語】

「16Personalities」はイギリスのNERIS Analytics Limitedが開発・提供する「性格分類・類型化型」のテストです。心理学の領域で長い歴史を持つ性格分類の理論に、昨今最も信頼性の高いビッグファイブの因子分析の考え方を取り入れた独自のテストで、現在世界で2億人以上に使われた実績を有します。


診断実績の豊富さは随一ですし、科学的・学術的根拠もしっかりしています。課題があるとすれば、性格分類型のテストであるため

診断結果がどの程度自分の説明としてふさわしいか?

の納得度が人によってはあまり高くないかもしれませんので、その点は注意しましょう。
 

自己分析に「16Personalities」を活用する方法

たくさんの質問に答えていくのはエムグラム診断と同じですが、結果の出方が違います。「16Personalities」では、以下の性格の5要素それぞれに得点をつけていくことで自分の特徴的な資質を明らかにし、その傾向から16のタイプに性格を分類していきます。

性格の5要素
意識(Mind)
内向型(Introverted)⇔外向型(Extraverted)
エネルギー(Energy)
直感型(Intuitive)⇔現実型(Observant)
気質(Nature)
論理型(Thinking)⇔道理型(Feeling)
戦術(Tactic)
計画型(Judging)⇔探索型(Prospecting)
アイデンティティ(Identity)
自己主張型(Assertive)⇔慎重型(Turbulent)

結果画面はこんな感じです。

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・意識
外向型37% 内向型63%
・エネルギー
直感型53% 現実型47%
・気質
論理型51% 道理型49%
・戦術
計画型76% 探索型24%
・アイデンティティ
自己主張型46% 慎重型54%

私の場合、内向型63%計画型76%は際立っていますが、他は比較的中立的でバランスが取れていることがわかります。自己分析という観点からすれば

何が際立っていて、何がバランスを取れているのか?

を知ることはとても重要です。

▼際立った特徴
・内向的
・計画力がある
 
▼バランスが良い特徴
・直感的か現実的か
・論理的か道理(人情)的か
・自己主張が強いか慎重か

このように整理することで自分の特徴を明らかにすることができます。


ここまではその人固有の特徴ですが、更に詳しい説明は16の性格タイプごとになされています。

性格タイプ

  • 分析家:建築家・論理学者・指揮官・討論者
  • 外交官:提唱者・仲介者・主人公・広報運動家
  • 番人:管理者・擁護者・幹部・領事官
  • 探検家:巨匠・冒険家・起業家・エンターテイナー

例えば私の「建築家」の場合は以下のような説明です。

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性格タイプごとの詳細な解説はこちらから見ることができます。


説明を読んだ実感としては、基本的には「確かにその通りだ」と思いますが、ところどころに「これは違うかな」と思う要素が含まれており、どこか納得度が低い印象が残ります。

これはすごく納得した!

という部分だけ、自己分析としてメモしておくと良いかも知れません。


何より世界2億人を超す世界最大規模の実績と、背後にはビッグファイブ理論を活用しているということから信頼性の高いテストであることは間違いないので、うまく活用しましょう。

関連記事

「16Personalities」を無料でやってみる
16Personalities【無料】

「ビッグファイブ」とは

最後に紹介するのは、現在最も科学的な信頼性が高いと言われるビッグファイブです。これは正しくは性格診断サービスではなく、性格分析の科学理論です。人間の特徴を表す膨大な量の語彙を因子分析し、人間の主要な性格は5つの要素から成り立っていると説明する理論です。

ビッグファイブの特徴
<信頼性評価>
診断実績の豊富さ:★★★★★
診断結果の説明力:★★★★☆
科学的検証度  :★★★★★
  
<特徴>

  1. 現在の性格分析の科学におけるグローバル・スタンダード
  2. 5つの性格要素でシンプルに分析
  3. 様々な能力との相関が実証されている

何より科学的・学術的な研究例が豊富で、実績や科学的信頼性は最も高いといえます。診断結果の説明力も高く、非常にオススメの自己分析方法です。


ビッグファイブのテストで測定される5つの性格要素は以下の通りです。

ビッグファイブの5つの性格要素
外向性(Extraversion)
高い:エネルギッシュで、社交性・活動性・自己主張が強い
低い:閉鎖的・非社交的で活動性が低く、内省力が高い
 
協調性(Agreauleness)
高い:仲間を頼ったり相談したりし、他人のために自発的に動く
低い:独立心が強く、対人関係に配慮しない
 
誠実性・良識性(Conscientiousness)
高い:衝動を抑制し、規範やルールに則って計画的に行動する
低い:感覚的・衝動的で責任感に乏しい
 
神経症傾向(Neuroticism)
高い:情緒不安定で、感情的になりやすい
低い:気分が安定しており、おおらか
 
開放性・知的好奇心(Openness)
高い:新たな体験に積極的で、創造的である
低い:物事に関心を示さず、保守的・慣習的である

高ければ高いほどよいというわけではなく、高い/低いそれぞれに異なるメリットがあると言われています。

▼外向性
高い:コミュニケーション力があり、野心や欲望が強い
低い:家庭の安定を重んじ、考察力や学習力が高い
 
▼協調性
高い:他者への共感力・貢献力が高い
低い:カリスマ性があり、成功・出世に強い
 
▼誠実性・良識性
高い:自己コントロール力や集中力がある
低い:行動力・瞬発力・即興力が高い
 
▼神経症傾向
高い:恐怖心がなく、温和で頼れる
低い:洞察力があり、空気が読める
 
▼開放性・知的好奇心
高い:芸術性・知性が高く、改革力がある
低い:日常の形式・一定のリズムを重視し、問題解決能力がある

詳しくは、以下の論文・書籍をご参照ください。

関連記事

ビッグファイブの主要論文
日本語におけるビッグ・ファイブとその心理測定的条件(2003)
一般向けの解説書はこちら
『性格のパワー』村上宣寛 (著)

自己分析に「ビッグファイブ」を活用する方法

ビッグファイブのテストを行うには、以下の方法がおすすめです。


◆ブラウザでテストする
パーソナリティ理論を応用した5つの性格診断 ビックファイブ プラス
 
◆スマホアプリでテストする
メンタリストDaiGo監修「超性格分析」
・iPhoneアプリ

メンタリストDaiGo-超性格分析-  究極の相性診断

メンタリストDaiGo-超性格分析- 究極の相性診断

  • IGNIS LTD.
  • エンターテインメント
  • 無料
apps.apple.com
・アンドロイドアプリ
play.google.com

特にオススメなのが、スマホアプリ「超性格分析」。一人ひとりの個別の結果に対する解説があるので、内容がとてもわかり易いです。


「超性格分析」では、5つの要素を一つずつ、各12問・計60問で診断します。結果は以下のように表示されます。

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個別の指標に関する詳しい説明も読むことができます。

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自己分析としての活用は

①自分の特徴的な資質を確認する
上記の私の結果であれば
・高い:勤勉性(=誠実性)・チャレンジ力(=開放性)
・低い:メンタル(=神経症的傾向)
 
②それらの資質を生かした経験を考える
・勤勉性・チャレンジ力の高さを活かして、難関大学の入試や大手企業の採用試験にチャレンジし続けた
・不安傾向の強さを活かして、そうしたチャレンジのときには徹底的に準備をし、いずれも成功させた

自分の特徴が確かに実践されてきた!

ということに納得できると、自分の特徴・強みとして説明出来るようになります。
関連記事

「ビッグファイブ」を無料でやってみる
パーソナリティ理論を応用した5つの性格診断 ビックファイブ プラス【無料】
「超性格分析」iPhoneアプリ【無料】
「超性格分析」アンドロイドアプリ
ビッグファイブについて書籍で学ぶ
『性格のパワー』村上宣寛 (著)

おわりに

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自己分析をふかめるための、信頼性の高いサービスを3つ紹介しました。

診断と過去の棚卸しを両輪で行う!

ということが自己分析においては最も重要です。診断だけ、過去の振り返りだけにならないように、いずれも実践していきましょう。


性格診断を終えたら、ぜひ価値観分析の方にもチャレンジしてみてください。

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