ウワノキカクのキカクメモ│論理的思考のトレーニング

論理的思考をはじめとした思考力向上のためのノウハウブログです。

目標達成に必要なすべてがここに。ブライアン・トレーシー著『ゴール』のまとめ

目標達成に重要なことをすべて学びたい!

というニーズは常にあります。


様々な書籍やブログを見ても、部分的な情報こそあれ、目標達成プロセスの全体像から細かな実践まで網羅された情報はなかなかありません。


そこで今回は

・目標達成に必要な考え方から実践方法のすべて

ブライアン・トレーシー著『ゴール』を取り上げながら解説します。

目標達成には何が必要か?

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目標達成プロセスの全体像

目標達成のプロセスを大きく捉えると「マインドセット→自己分析→目標設定→行動計画→習慣化→加速」という流れで進みます。それぞれの考え方は文字通りですが

目標達成プロセスの全体像

  1. マインドセット:基礎的な心構えを理解する
  2. 自己分析:揺るがない自己理解を作る
  3. 目標設定:心から目指したいものを決める
  4. 行動計画:達成までの行動を計画する
  5. 習慣化:毎日の習慣として定着させる
  6. 加速:学びを糧に更なるアイデアを展開

といったイメージです。それぞれのフェーズの詳しい内容については以下の記事もご参照ください。

このブログでは主に心理学の学術的な研究をベースにプロセスを紹介していますが

研究によって成果が明らかになっている!

ということにこだわりすぎると、実証研究されていない優良な実践方法を逃してしまいます。


そこでこの記事では学術的な研究からは離れ、ビジネスの実践現場で磨かれてきた目標達成の体系として、ブライアン・トレーシーの『ゴール』という本の内容をご紹介します。この本には、科学的な知見と整合性の高い具体的な考え方と実践方法が大量に詰めこまれています。

目標達成の実践方法を徹底的に学びたい!

という方には最もオススメできる一冊です。
ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

ブライアン・トレーシーとは

まず著者のブライアン・トレーシーを紹介します。

ブライアン・トレーシー(Brian Tracy)

  • 米国の自己啓発の講演家・作家。著作数は70冊超に渡り、数十の言語に翻訳されている
  • 高校中退後、肉体労働の仕事を転々としていた中、偶然、歩合制セールスの仕事に就き営業マンとして大成功。自らの成功に加えセールスマネジャーとしても成果を出し自らの指導方法を体系化した
  • Brian Tracy Internationalの会長兼CEOであり、開発したブログラムは46カ国で100万人以上に活用されている
  • Fortune500の200社以上に対してコンサルティングや講演、教育プログラムの提供等を行っている

米国の自己啓発文脈で知らない人はいないと言える、非常に著名な実業家です。

『ゴール』を読むべき3つの理由

目標達成には様々な本・手法がありますが、他の本をおいて「これさえあれば大丈夫」と名言するのは以下の理由からです。

『ゴール』を読むべき3つの理由

  1. 目標達成プロセスの全体像が網羅されている
  2. 詳しく知りたい「なぜ?」が丁寧に解説されている
  3. すべての具体的な実践方法が書かれている

目標達成に関する多くの書籍は

・個人の成功体験系
著者のライフヒストリーが中心で肝心の内容が分かりづらい
・手法紹介系
特定のプロセスに特化しており、一冊では足りない
・学術研究系
研究データが中心で実践者の視点に立っていない

というものが多いです。この書籍は30年以上のプログラム開発の実績によって書かれているため、実践者にとって網羅的でわかりやすく、圧倒的に実践しやすい内容になっています。

30年の研究開発実績を買う!

という認識で手にとっていただくと良いかと思います。

目標達成の全プロセス ブライアン・トレーシー著『ゴール』のまとめ

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『ゴール』の全体像と読み方

早速本の内容に入っていきます。マインドセットから加速に至るプロセスに対して、この本がどのような章立てになっているかと言うと…

『ゴール』の全体像

  1. マインドセット【Chapter1-3】
  2. 自己分析【Chapter4】
  3. 目標設定【Chapter5-8】
  4. 行動計画【Chapter9-13】
  5. 習慣化【Chapter14-16】
  6. 加速【Chapter17-21】

目標達成に必要なすべての情報が入っている!

という構成になっています。


ここでこの本の読み方の注意点です。全体で21章の構成になっており、各章は10~20ページの短めのまとまりになっています。漫然と読むと全体感が掴めず

これは何の話だったっけ…?

と頭に入らなくなりますので、必ず上記のマインドセットから加速に至る大きな構成を意識しながら読んでください。そうすることで理解のしやすさが格段に上がりますので、実践してみてください。

1.マインドセット

はじめの3章は目標達成のマインドセットについて書かれています。

1.マインドセット

  • Chapter1:潜在能力を解き放つ
  • Chapter2:人生の主導権を握る
  • Chapter3:自分の未来は自分でつくる

高い目標を達成するための最も基礎的な考え方は?

の答えが書いてあります。中でも最も重要な指摘を簡単にまとめると…

目標に向かうメカニズム(P26-27から要約)

  • 人間には目標を目指し、到達する能力がある
  • 目標が明確であれば、達成までの道のりがわからなくても、しかるべき時、しかるべき場所において目標は達成される
  • 目標の大きさは関係なく、ささやかな目標でも壮大な目標でも達成される

そんな都合の良いことを言って…本当かな…?

疑わしく感じるのが9割の人の反応だと思います。


これについての個人的な見解は「目標を達成する能力がある」は曖昧なステートメントであり証明できないのでなんとも言えませんが、「リアルなイメージが持てるものは実現されやすい」は正しいのではないかと考えています。たとえば

・「今日は疲れているし早く帰ろう」と思っていても、よく一緒に飲みに行く上司に「今日はどうだ?」と誘われると、「行きます」と答えてしまう
 
・知人の紹介で憧れのタレントに会える機会を紹介されても、「自分の身の丈には合わない」と思うと、折角の機会でも自ら断ってしまう

「Aをするかしないか」という二択のとき、人は自分が望んでいるか否かに関わらず、自分が体験していることがリアルにイメージできる方を無意識的に選択してしまう傾向があります。目標に対しても同様で

これは明確にイメージできる!

という目標であれば達成に近づくし、そうでなければ難しい、ということは言えるのではないかと考えています。

原因①:目標を明確に、リアルにイメージする
 かつ
原因②人はリアルにイメージできるものに無意識的に引っ張られる
 ↓
結果:目標が達成される

というからくりが成り立つと仮定し、無意識的な選択・意思決定も最大限活用する前提で「潜在能力を解き放つ」「人生の主導権を握る」「自分の未来は自分でつくる」という各章を読んで頂くと納得感が高まるのではと思います。

2.自己分析

続いて自己分析のフェーズです。

2.自己分析

  • Chapter4:価値観を明確にする

自分の価値観に合った目標設定をしよう!

自己分析と目標設定の科学的実践研究の紹介でも伝えていること。この本では以下のように主張しています。

目標は価値観と合致していなくてはならず、価値観は目標と合致していなくてはなりません。だからこそ、大きなことを成し遂げるには、まず価値観を明確にすることが必要なのです。(P58)

目標達成には自己理解が必須です。そして、自己理解の最も中心にあるのが価値観分析です。この章では

・なぜ価値観が重要なのか?
・どうすれば価値観を明らかにできるのか?

が詳しく書かれていますので、ぜひ実践してみて下さい。

3.目標設定

目標設定には様々な角度から4つの章が割かれています。

3.目標設定

  • Chapter5:本当の目標を定める
  • Chapter6:絶対的な意図を定める
  • Chapter7:自分自身に対する考え方を分析する
  • Chapter8:はじめの一歩を踏み出す場所

目標達成プロセスにおいては目標設定が最重要で、多面的に考えることでよりリアルに目標を考えることができます。中でも重要なのは以下のフレーズです。

目標を設定するうえでは、いちばん重要な問いがこれです。
「私はいったい何がしたいのか?」
もし、望むことが何でもでき、何でも手に入れるなら、あなたの人生はどうなると思いますか? 見えない標的に矢を当てることは出来ません。
 
(中略)
 
本当の目的を決めるには、まず自分のビジョンや価値観や理想を見つめ直す必要があります。最初のうち、それらはまるで夢物語のような、現実離れしたものに思えるかもしれません。しかし、今あなたがすべきことは、夢の家を紙の上で設計するように、目標を具体的なかたちにすることなのです。(P65-66)

私はいったい何がしたいのか?

の答えを明確にすることは、決して簡単なことではありません。繰り返し時間をかけて「設計」するように具体的に考え続けることです。


その上でぜひ読んでいただきたいのが「Chapter6:絶対的な意図を定める」に書かれた2つのポイントです。

地に足をつけて(P78-80の要約)

  • 「1年以内に億万長者になる」「世界平和」のような無謀な目標設定はNG実現可能性を心から信じられることが重要
  • 高い目標を設定するのは良いことだが、現実的な達成可能性を無視した目標設定は脳が拒絶し、行動にもつながらない

目標達成プロセスを学べば、どんなことでも実現できるんじゃないの?

と捉えてしまう方もいるかもしれませんが、目標を達成するのは他でもない自分自身だということから離れてはいけません。


設定する目標はどんな「方向」でも構いませんが、「高さ」「達成時期」は現実的に、戦略的に設定することが大切です。大きな方針となる目的は掲げつつ、「今はこれに取り組む」という目標(=中間目標)は地に足をつけて設定します。


そしてもう一つの重要なポイントは

10の目標を書き、1つのことに集中する(P81-82の要約)

  • 目標を決めるときは達成したい事柄を10個書き出し「この中で1つだけすぐに達成できるとしたら、どれが一番私の人生にプラスに作用するだろう?」と考える
  • その1つの目標を絶対的な意図として唯一取り組む目標に設定する

取り組む目標は1つに絞る!

が重要です。自分の経験上、複数の目標を同時に追うと「次は何をしようか?」判断する必要が生じて、それがエネルギーの無駄遣いに繋がります。感覚的には

例:目標に注ぐエネルギー量
・目標が1つのとき
目標A:10
判断への迷い:0
 
・目標が3つのとき
目標A:2
目標B:2
目標C:2
判断への迷い:4

あくまで感覚的なものですが、複数の目標を持つとそれぞれの達成が大幅に遅れ、変化が感じられず

目標なんて決めてやっても意味ないじゃん…

目標を達成する前に諦めてしまいがちです。繰り返しますが

取り組む目標は1つに絞る!

が非常に重要です。


そのためにも、自分が本当に納得できる目標を設計することが重要で、そのためのアイデア・実践方法がこの章には記載されています。

4.行動計画

決めた目標を達成に導くのは行動です。

4.行動計画

  • Chapter9:進歩を測定する
  • Chapter10:障害を取り除く
  • Chapter11:専門分野の達人になる
  • Chapter12:しかるべき人たちとつき合う
  • Chapter13:行動計画を立てる

実際に行動計画を立てるのはChapter13で、9から12はそのための前提理解と下準備、という構成になっています。


目標達成に向けた行動計画とは、達成までの障害を乗り越え続けるプロセスです。

行動計画の立て方

  1. 計画を立てるのに必要な情報を整理する(価値観、唯一の目標、必要な知識や技能に関する情報等)
  2. すべての課題・障害を書き出す
  3. 課題・障害を乗り越えるための行動を決める
  4. 失敗した場合を想定し、対策しておく
  5. スケジュールを決めて実行する

行動計画を立てるのは、やってみると意外と楽しいものです。そして、一定期間をおいて当初の計画を振り返ると

何も知らずにスタートしたものだ…笑

と笑えてくるほど、当初の計画は甘く、そして振り返るときの自分は成長しています


計画を立てるのは決して簡単ではありません。書かれているポイントを押さえながら何度も何度も試行錯誤し、自分にあったやり方を少しずつ確立していきましょう。

5.習慣化

行動計画を立てたら、目標達成の行動を徹底的に習慣化しましょう。

5.習慣化

  • Chapter14:時間管理のスキルをマスターする
  • Chapter15:毎日、目標を見直す
  • Chapter16:目標を絶え間なく視覚化する

習慣化すべき内容は「決めた行動を時間内にやりきる」「目標を何度も見返す」「目標をよりリアルにイメージする」の3つです。それぞれの具体的な内容は本に譲るとして、特に有効なテクニックを1つ取り上げるならば…

「私は」から始まる文を書く(P192-194の要約)

  • 「私は~する/である」という明確な文として目標を設定し、その目標を毎日手で書く
  • その目標を叶えるためにすぐにできそうなことを3つ書き出す
  • スマホやノートにメモしていつでも見返せるようにする

私は来月副業で10万円を売り上げる

という明確な文で目標を書くのがポイントです。これは「脳は自制や現実・非現実の区別がつけられない」という脳の特性を活用しています。まだ実現していない目標をあえて現在の事のように明確化することで、脳がその内容を現在のあるべき姿として認識し、その状態を維持するための働きを無意識的に考え始めます。


ブライアン・トレーシーのテクニックには、こうした脳の無意識的な働きを積極的に活用するものが多く見られます。意識的・無意識的な脳の働き全体を1つの目標に集中させることが重要ですので、少しずつ慣れていきましょう。

6.加速

ここまでの内容を実践するだけでかなり目標達成の能力は高まっていますが、その力を更に加速させるためのアイデアが最後に詰まっています。

6.加速

  • Chapter17:潜在意識を活性化する
  • Chapter18:柔軟な姿勢を保つ
  • Chapter19:生まれ持った創造力を解き放つ
  • Chapter20:毎日、何かをする
  • Chapter21:成功するまで粘る

ここまでの章と比べて非常に深い内容に入ってきます。詳細な内容は書籍に譲るとして、ここで書かれていることは…

6.加速【Chapter17-21】で紹介される知識・テクニック

  • 「超意識」を働かせて、眠った天才性を引き出す方法
  • 「超意識」がもたらすアイデアの3つの特徴
  • セレンディピティとシンクロニシティを狙って引き起こす方法
  • 運はどのような人にもたらされるか?
  • 困難を乗り越える3つの魔法の言葉
  • 知性と創造性を磨く方法
  • 仕事や私生活の問題を解決するステップ
  • 思考力を鍛える訓練「シナリオ・プランニング」
  • 自分自身の価値を高める方法
  • 成功者とダメなひとを分ける決定的な特徴
  • 「異例の出世」を実現する方法
  • 成功する人の時間の使い方
  • 恐怖心や不安を乗り越えるための思考法
  • 成功のための最重要資質「自己鍛錬」とは
  • 成功は○○の向こう側にある

ここまでの目標達成プロセスから情報の抽象度が一段上がり、より高次な考え方・テクニックが満載です。

情報量が多すぎる…!

という感じで、なかなか一読してすべてを消化することは難しいですが、しっかりと目標達成プロセスが回り始めてから、少しずつ読みすすめることで徐々に理解が深まり、自分のものになっていきます。

誰でも目標達成できる人になれる

以上、本の内容を紹介してまいりました。

目標達成に必要なすべてがここに書かれている!

ということの意味合いが伝わったのではないでしょうか。


とにかく情報量の多い一冊です。本気で目標を立て、自分を変えて人生を大きく動かしていきたい人には、何度読んでも学びのある非常に価値の高い本ですので、興味のある方はぜひ手にとって見てください。

ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

おわりに

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目標達成とはある意味で終わりのない永遠の自己成長の旅です。日々学び、実践しながら、人生100年時代の生き方を自分の力でデザインしていきましょう。

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