ウワノキカクのキカクメモ│問題解決のための論理・ロジカルシンキング

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「論理的」ってどういう意味?│論理的に話すための2つのチェックポイント

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あなたは「論理的」という言葉の意味が説明出来ますか?


もちろん、ネットで検索すれば辞書的な意味はすぐに出てきますが、具体的に噛み砕いて説明するとどういうことなのか、「論理的」「論理的でない」の境目は実践的にはどこにあるのかなど、改めて考えてみると整理が難しい問題もあります。


そこで今回は

・「論理的」ってどういう意味?
・論理的に話すための2つのチェックポイントとは?

を解説します。

「論理的」ってどういう意味?

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「論理的」の意味

デジタル大辞泉で調べると「論理的」という言葉の意味は「1.論理に関するさま。/2.論理にかなっているさま。きちんと筋道を立てて考えるさま。」と出てきますが、改めて考えてみると

「論理ってそもそもなんだろう?」
「筋道ってどう理解したらいいかな?」

と実際のところはわかったようなわからないような…というのが本音のところ。


そこで、ビジネスの現場を超えて一般の方に向けて論理的思考の実践方法を教えている中で使っている「論理的」の意味をご紹介します。

「論理的」の意味
結論に対して十分な理由が説明されている状態

これが「論理的」という言葉の実践的な意味です。


例えば

結論…「今日の晩御飯はカレーにしよう」
理由…「なぜならば、じゃがいもとにんじんがたくさん余っているからだ」

このように結論と理由がセットになっていて、一連の内容を聞いた人が

それなら今晩カレーを作ることに賛成です

と話の内容に納得できればその主張は論理的であるということです。
 

論理的に話すための2つのチェックポイント

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ロジカルコミュニケーションのコツ

こうして意味を整理すると「論理的に話そう」と思ったときに考えるべきロジカルコミュニケーションのコツが2つあることに気づきます。

「論理的」に話すための2つのチェックポイント

  1. 結論と理由はセットで示す
  2. 理由は相手が納得出来る内容にする

この2つのことを意識して話すだけで劇的に論理的な話し方になります
 
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以下、1つずつ具体的に見ていきましょう。
 

1.結論と理由はセットで示す

まず1つ目のチェックポイントは結論と理由はセットで示すです。


これはOK例を「結論だけ話した場合」「理由だけ話した場合」という2つのNG例と見比べてみるとわかりやすいので、さっそく例を見てみましょう。

▼OK例
私は、今回はA案を採用するのが良いのではないかと思います。【結論】
 
A案は確かに費用はかかりますが、内容がとてもおもしろくて、多くの人の共感を得られるように思います。一方B案は、費用は抑えられますが、想定するターゲットにとっては少し新鮮味が欠けているように感じました。【理由】

このように、結論と理由をセットで伝えてもらうことで、聞き手は話し手がどのように考えたのか思考の筋道を順を追って理解することが出来ます。


このOK例に対して、2つのNG例を見てみましょう。

▼NG例1
私は、今回はA案を採用するのが良いと思います!

結論を聞くと人は即座に「どうして?」と理由が知りたくなります。相手が知りたいと思った結論の理由をしっかりと伝えてあげることが、論理的なコミュニケーションでは必要不可欠です。

人は結論ではなく、理由に納得する

ということを覚えておきましょう。


その一方で、次の様な話し方をする人もいます。

▼NG例2
A案は確かに費用はかかりますが、内容がとてもおもしろくて、多くの人の共感を得られるように思いますね…。

一方でB案は、費用は抑えられますが、想定するターゲットにとっては少し新鮮味が欠けているように私には感じられました。

A案とB案を比較し、それぞれのメリット・デメリットを明確に整理している点は好印象ですが、「結局、あなたはどちらがいいと思っているの?」が明確になっていません。

結論がないと、どっちつかずの八方美人な人に見えてしまう

ということに注意して、結論と理由はセットで伝えるということを覚えておきましょう。
 

「前提」を明らかにする

結論と理由はセットで伝えるを実践するときに、更に一つ上のレベルを目指す方は「前提」を明らかにするということも覚えておきましょう。


先程の例で言えば、結論と理由のセットに加えて以下の様な「前提」を付け加えると、更に論理的な話し方になります。

▼GOOD例
私は、今回はA案を採用するのが良いのではないかと思います。【結論】
 
今回の企画は、費用対効果を大切にするのは勿論ですが、これまで以上に企画の質にこだわって決めるべきだと話していましたね。【前提】
 
A案は確かに費用はかかりますが、内容がとてもおもしろくて、多くの人の共感を得られるように思います。一方B案は、費用は抑えられますが、想定するターゲットにとっては少し新鮮味が欠けているように感じました。【理由】

過去に共有されていた内容など、体験を共有している人にとっては当たり前のことであっても、改めて前提として指摘することでメッセージの論理性が一段高くなります。

結論・理由・前提の3点セットを伝えよう!

と覚えておきましょう。
 

2.理由は相手が納得出来る内容にする

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続いて、2つ目のチェックポイントは理由は相手が納得出来る内容にするです。


コミュニケーションは、自分と相手の共通理解を作る営みです。「私が良ければいい」ということにはなりませんので、必ず

相手にとって十分納得できる内容になっているだろうか?

と考える必要があります。


そのために是非実践してほしいのは「相手と自分の違いは何だろう?」と考えて、そのギャップを埋める話し方をすることです。


▼上司に仕事の進捗を報告する
「上司と自分の違いは何だろう?」と考えると、「自分は自分のチームだけに責任があるが、上司はプロジェクト全体に責任がある」という違いがあることに気づいた。

そこで「私のチームでは…という想定外の出来事が発生しましたが、大きな問題ではないと思っています。なぜならば、自分のチームだけで十分に対処できますし、これはプロジェクトの他の範囲には全く影響しないポイントだからです」と報告することにした。

このように相手の立場を想定して結論と理由の内容を考えると、相手にとって納得しやすい話し方になります。
 

推薦図書

今回の内容を受けて、より実践的なテクニックを学びたい方には以下の本をおすすめします。

まずは話のゴールを設定しよう

という基本のポイントから順に、実践的な話し方・考え方を学ぶことができます。

「論理的」は決して難しくない!

以上、「論理的」の言葉の意味と2つのチェックポイントをご紹介してきました。


辞書を見ると難しく感じられた言葉も、このように理解することで意外と難しくないということが実感出来たのではないでしょうか。
 
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今回は論理的に話すためのロジカルコミュニケーションをテーマに扱いましたが、論理的に考える「論理的思考」については以下の記事に重要な考え方をまとめていますので、ぜひそちらもご活用ください。

おわりに

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論理的思考を身につける!

というのはビジネスマンであればすべての人に求められる基礎的なこと。
 

「論理的思考は身についていて当たり前」という世界でより早く闘うためにも、以下の記事を参考にしながら学びを深めていきましょう。

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