ウワノキカクのキカクメモ│論理的思考・問題解決のトレーニング

問題解決や論理的思考を探究し続けるブログです。企業でも個人でも、抜本的なビジネス改善から日々のアイデア仕事まで、定めた目的を達成するためのあらゆる営みを「問題解決」と捉えて、理論と実践を一つの体系でシンプルに整理・統合することを目指しています。

思考の抽象度が高い人の10の特徴│本質思考のリアルを知る

抽象的に考えられる人はすごい!

と思われがちですが、実際のところどうなのでしょうか。「抽象的に考えられる」ということがその人の優秀さとどの様に繋がるのか、具体的にイメージするのが難しいところもあります。


そこで今回は

・思考の抽象度が高い人の特徴

を上げながら、思考の抽象度を上げることの意味について解説します。

本質思考のリアルを知る

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思考の抽象度が高い人の10の特徴

高いレベルの抽象思考を使いこなす優秀な人の特徴を以下に10個列挙します。

思考の抽象度が高い人の10の特徴

  1. 頭の回転が速い
  2. 知識・教養が豊富
  3. 話の飲み込みが速い
  4. 論理的思考が強い
  5. 直感が強い
  6. 問いが鋭い
  7. 未来に起きることが分かる
  8. 1つのことに徹底的にのめり込む
  9. アートを好む
  10. ユーモアがある

以下、早速一つずつ解説します。
 

頭の回転が速い

思考の抽象度が高い人は、圧倒的に頭の回転が速いです。「頭の回転」とは、情報のインプットがあってから的確なアウトプットを見つけるまでの時間・工数のこと。思考の抽象度が高い人は

情報のインプット【具体】
→理解し、思考する【抽象】
→アウトプットする【具体】

という形で、具体的な情報を抽象化し、抽象的なレベルで処理することによってアウトプットまでの時間を短縮します。


情報には抽象化するほど情報量が減り、処理速度が上がるという特性があります。

▼具体的な情報
田中さんの家には飼い犬が3匹おり、その中でも最も年齢の若い白い犬の花子が、バイクで田中さんの家までいったときにこちらに向かって大きな声で吠えていて、とても怖い思いをした。
 
▼抽象的な情報
郵便配達中に犬に吠えられて怖かった。

本質的に伝えたかったのは

この間、犬に吠えられて怖かったんだよ~

ということであっても、具体的に描写すればするほど情報量が増えます。当然、聞き手の側は話の筋を理解するのにより多くのエネルギーが必要になります。


思考の抽象度が高い人には、そうした情報量の多いインプットに対して、本質部分を抽象化することで高速に処理することが出来ます。
 

知識・教養が豊富

思考の抽象度を上げて本質的に物事を認識するためには、前提となる知識や教養が必要です。

神は死んだ

という言葉を聞いても、ドイツの哲学者ニーチェのことを知っているか否かで、その言葉が本当に意味していることを的確に捉えることはできません。情報の意味を正しく捉えるためには前提知識・基礎教養が不可欠です。


そうした知識・教養を支えているのは強い知的好奇心です。自分の知らないことに対する貪欲な態度、「わからない」ということに対する妥協なき追究が、結果的に知識・教養の豊かさにつながっています。
 

話の飲み込みが速い

これらによって話の飲み込みが速いということも特徴として挙げられます。こうっした人と議論をしていると、こちらが話している途中で

わかった、ということはこういうこと?

話を遮って話を前に進めようとしてきます


議論の目的や論点、ディスコースマーカーから「いま話されようとしている事柄」が何を明らかにするための情報なのかを類推することが出来ます。

主張・結論とそれを導くための論理構成が明らかであれば、具体的な内容は詳しく聞かなくても判断できる

こうした立場を徹底することで「一を聞いて十を知る」となります。
 

論理的思考が強い

思考の抽象度が高い人に必ず共通する特徴として、論理的思考の能力の高さがあります。論理的思考とは与えられた情報を論理のルールにしたがって処理する能力

論理の3つの類型
①"言い換え"【具体と抽象の論理】
「同じ事象は、具体化・抽象化して言い換えることが出来る」という論理
②"構造化"【分析と総合の論理】
「複数の事象をそれぞれ1つの部分と見立て、それらを組み合わせることで1つの全体として構造化することが出来る」という論理
③"因果関係"【原因と結果の論理】
「複数の事象を、あるものが原因、あるものがその結果として時系列に沿って関連付けることが出来る」という論理

情報の意味・構造・因果関係を的確に判断しながら、情報同士に齟齬・矛盾がないか、論旨はどちらに向かっているのかを把握する論理的思考の技術は、情報処理能力のベースとして共通しています。

直感が強い

意外に思われる方もいるかも知れませんが、思考の抽象度が高い人には直感が強いという特徴があります。


直感とは、論理的な手続きを経ることなく、複数の概念がひらめき・感覚によって繋がること。余分な情報が捨象された抽象概念は、その純粋さから、様々な言葉との親和性が高まります。

○○って~みたいだよね

という直感的な閃きは情報が抽象化されていることによってもたらされるのです。
 

問いが鋭い

論理と直感が優れていることにより

・それってこれまでの話と矛盾していませんか?
・そんなことが起きるって、ちょっと不思議じゃないですか?

言われてみれば確かに…

と唸らされる問いを投げかけてくるのも特徴の一つです。


『金田一少年の事件簿』の金田一一、『名探偵コナン』のコナンのように、普通の人が気付かないような些細な違和感にも敏感です。見つけた違和感を徹底的に探究することで、普通の人には得られない大きな気付きがあることを知っているため、どんな些細な違和感にも妥協がありません
 

未来に起きることが分かる

未来に起きることが分かるというのも大きな特徴の一つです。「分かる」というのは少し極端な表現ですが

知的好奇心が旺盛で、知識・教養が深い
・物事の本質的な因果関係が分析できる
・現在よりも、10年後、100年後の未来に興味がある

こうした知的態度により、常に

これからどうなるだろうか?

を考えています。1つの新しい情報があったときに

・これまでの仮説にどの様に影響するか?
・新たな変化を起こす原因となるか?

を考えることによって、常に「これからどうなるか」を見定めています。
 

1つのことに徹底的にのめり込む

ここまでの知的態度は1つのことに徹底的にのめり込む気質から来ていると言えるかもしれません。


自分が関心を持ったことに対して、周囲が全く見えなくなるほどにのめりこみ、自分が納得するまで探究する。こうした経験によって

・特定の領域での広く深い知識
・知識相互の矛盾の探究から新たな価値ある知識が生まれる原体験
・様々な情報が体系化される美しさ

を学び取ります。

絶対に誰にも負けない

といい切れる、自分の関心ある専門領域を持っているのが、こうした人の目立った特徴です。
 

アートを好む

体系化されたものの美しさや不確実性・不安定性の美しさを愉しむ完成はアートへの関心に繋がります。


美術、音楽、造形、歴史、自然など、感性を刺激する幅広い領域の営みに感度が高く、そうした方面への知識や教養が深く、一家言あるところも共通する特徴です。
 

ユーモアがある

最後に、これは単なる偶然とは思えないほどに、思考の抽象度が高い人はみなユーモア溢れる人間であることが挙げられます。


冷徹な思考機械というよりは、非常に人間味溢れる振る舞いが印象的ですが、それでいて物事を客観的に捉え、どこか型に嵌まらない捉え方によって自由に生きている軽さがあります。


ちょっとしたときに聞こえる知的な笑いを誘うユーモラスな言葉は、豊かな教養と人間性の為せる業です。
 

おわりに

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駆け足で解説してきましたが、思考の抽象度が高い人の10の特徴をご紹介しました。よりメタなレベルで考えながらも地に足のついた言動を見せる人の前提には、どのような知的態度・行動原理があるのか、少しでも腑に落ちることがあったなら幸いです。


思考の抽象度を上げ、本質を掴む人の思考方法を理解し、実践するために参考になる以下の記事のご覧いただければ嬉しい限りです。

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